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伝書鳩の連載、語り継ぐ戦争（完）

伝書鳩の連載、語り継ぐ戦争（完）

2013年08月29日(木) 9:55
カテゴリ: Facebook, Twitter, お知らせ, アジア, アメリカ, オホーツク, サハリン, ロシア, 中国, 北朝鮮, 北海道, 北海道人, 北見市, 台湾, 国際, 日本, 東アジア, 東南アジア, 紋別市, 韓国
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防波堤（ぼうはてい）は、外洋から打ち寄せる波を防ぐために海中に設置された構造物である。その目的は、波浪から港湾の内部を安静に保つことや、津波や高潮の被害から陸域を守ること、あるいは海岸の侵食を防ぐことなどである。（wiki/防波堤）

防波堤とは憲法のことです。
国を守り、人を守る憲法をいまこそ大切にしたい。

女性は平成17年の北見叢書に「防波堤」というテーマで原稿を書いた。

連載語り継ぐ戦争 (完)

国と人を守る憲法を大切に

北見市在住の女性（75）は、紋別市（当時・紋別町）で生まれ育った。直接、戦火を浴びることはなかったが「もの心がついたころにはもう戦争。空襲を想定して、逃げ隠れる暮らし…。物がなくなり、人の心も壊れ、やがて社会も壊れていくように感じました」と言う。

北見・女性（75）
空襲に備え…逃げ、隠れる生活
自分で考える人間になれ…

女性が小学校に入学した昭和18年（1943年）は太平洋戦争の最中だった。毎朝、学校の屋内運動場に全校生徒が立って並び、教育勅（ちょく）語を読んだ。

貧血だった女性は、その最中に気を失って倒れることがよくあったという。倒れると「私は列を乱しました」と、書いた札を首から下げさせられ、廊下に1時間ほど立たされた。

下校時は、空襲を想定して同じ地域の児童が走って集団下校する。「走るのがつらい私は、途中の建物の軒下に隠れていました」。

夜は、空襲に備えて防護頭巾、衣類と薬を入れた袋を枕元に置き、眠った。「毎日が逃げる、隠れるといった生活でした」と女性。

終戦の日、小学2年生になっていた女性は近くの旅館のラジオで昭和天皇の声を聞いた。「終わったと分かってほっとしました」。

大人達はみな泣いていた。「『勝っている』と言われて我慢してきた毎日が嘘だったと分かって悔しかったんだと思います」と女性は言う。

終戦から半年ほど経つと、樺太や満州から引き揚げてきた人がまちに溢れた。「食料や生活に必要な物がなく、人の心も荒れて、帰ってきてから心に傷を負った人も大勢いると思います」。

女性は、中学を卒業する時に社会科の先生が生徒に送った言葉を今でも覚えていると言う。「仮想の敵国を作り軍需産業を発展させて国の財政を支えようとする時、戦争は起きる。鵜呑みにせず自分で考える人間になれ」と。

女性は平成17年の北見叢書に「防波堤」というテーマで原稿を書いた。「防波堤とは憲法のことです。国を守り、人を守る憲法をいまこそ大切にしたい」と、女性は話している。 (粟)

北見網走オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
2013/08/28掲載（北見市／本紙連載・歴史）
http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=72503

「平和の憲法」
日本国憲法第9条（にっぽんこくけんぽうだい9じょう）は日本国憲法の条文の一つで、憲法前文とともに三大原則の1つである平和主義を規定しており、この条文だけで憲法の第2章（章名「戦争の放棄」）を構成する。この条文は、憲法第9条第1項の内容である「戦争の放棄」、憲法第9条第2項前段の内容である「戦力の不保持」、憲法第9条第2項後段の内容である「交戦権の否認」の3つの規範的要素から構成されている。日本国憲法を「平和憲法」と呼ぶのは憲法前文の記述およびこの第9条の存在に由来している。（wiki/日本国憲法第9条）