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歌とギターで高齢者の交通安全教室

歌とギターで高齢者の交通安全教室

2013年05月12日(日) 9:21
カテゴリ: Facebook, Twitter, オホーツク, ギター, 健康・福祉, 北海道, 北見市, 防災・防犯, 音楽
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ギター片手に交通安全教室

地域の力持ち

北見市交通安全市民運動推進委員会の職員として留辺蘂自治区を担当している男性（61）は、いつもギター片手に安全教室を開く。参加したお年寄りや子ども達は、男性の弾き語りを楽しみながら安全意識を高めていく。「どうしたらうまく気持ちを伝えられる？」そんな思いから生まれた自分流の弾き語り教室。会場を覗いてみると…。

北見市交通安全市民運動推進委　北見・男性（61）
“自分流”弾き語りで気持ち伝える

高齢者クラブ「上町遊楽クラブ」の会員45人を前に制服姿で立つ男性。顔の前にはマイク。そこまでは普通の交通安全教室の講師の姿だが、肩には12弦のアコースティックギターが。

昭和の人気歌手・江利チエミが歌った「さのさ」のメロディーを12弦の爽やかな伴奏で歌っている。ところが歌詞は、高齢者が横断歩道や道路を歩く時の注意を分かりやすく綴った「交通安全さのさ（御年配歩行者編）」。作詞は男性。みんなも楽しそうに歌っている。

歌い終わると歌詞をスライドで見せながら「斜め横断しないで横断歩道を渡ってくださいね。交通安全を孫子の代まで伝えられるよう、長生きしましょう」と、親しげに語りかけ、さらに懐メロを10曲ほど歌いみんなを楽しませた。

男性は、若いころ飲食店を経営し、バンドマンとしても活動した。地元の温泉ホテルで演奏した。「まだカラオケがない時代ですから歌の伴奏もしていました」と、男性。レパートリーは二千曲にもなった。平成11年に旧留辺蘂町の町議会議員になり、合併前の17年までまちづくりに力を注いだ。

「知っている人も多いですし、お年寄りも子ども達もみんな元気でいてほしい。交通事故になんか、絶対に遭わないでほしい」そんな思いが男性流の安全教室を生み出した。

交通安全さのさは、プロ級の歌唱力がある男性の姉（63）＝湧別町在住＝に歌を依頼して男性が伴奏をつけＣＤを作った。２年前には子ども向けの交通安全ソング「いなかの信号機」を作詞作曲してＣＤを制作。子どもの交通安全教室で活用している。

それだけではなく高齢者の振り込め詐欺被害を防ごうと「振り込めダメダメ音頭」を作曲してＣＤに。

安全教室は地域の高齢者クラブなど７カ所で毎年１回開くほか、保育園、学校など年間約20回。ギターを片手に講師を務める。

「歌、大好きですから。私も元気をもらえます。みんなが楽しく安全でいられるならどんどん歌います」と男性は話している。 (粟)