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日加タイムス（e-nikka）メールニュース 2015年2月12日

日加タイムス（e-nikka）メールニュース 2015年2月12日

2015年02月13日(金) 2:39
カテゴリ: Facebook, Twitter, e-nikka, お知らせ, カナダ, トロント, 北海道人, 国際, 日本, 日本映画, 観光, 音楽
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日加タイムス（e-nikka）メールニュース 2015年2月12日
Canada-Japan Times (e-nikka) Mail News February 12, 2015

今週のe-nikkaから
2015年（平成27年）2月12日号

日加タイムス e-nikka
編集長・色本信夫

バンクーバー公演を終え、３月にケベックシティー、モントリオール、オタワ、トロントで公演する太鼓芸能集団「鼓童」の中心的メンバー、坂本雅幸（さかもと・まさゆき）さん（撮影・岡本隆史）
【「今週のトピックス・インタビュー」をご覧ください】

「鼓童」の演目「神秘」の稽古で演出指導をする歌舞伎役者の坂東玉三郎さん（撮影・岡本隆史）

トロント総領事の公邸料理人、長岡宏記（ながおか・こうき）さん。公邸を訪れるカナダ政財界VＩP、各国外交官、学術・文化関係者などにおもてなし料理を作る仕事で大奮闘
【「今週のトピックス・ひと」をご覧ください】

春の兆し。ピンク色の美しい梅の花が満開です！（２月６日、BC州ビクトリア市内にて）撮影＝サンダース宮松敬子
【「読者ひろば」をご覧ください】

国際交流基金トロント日本文化センターで開催中の「屏風（びょうぶ）絵展」会場でアルゼンチン出身の元外交官アレハンドロ・ベルトロさんと作品「鶴」（2月５日、オープニング・レセプションにて）
【「今週のトピックス・日本の美」をご覧ください】

ベルトロさんと共に「屏風絵展」に出品したトロント在住の日本画家・山本博さんと作品「朝顔とハチドリ」

【視点】

オンタリオ州「Beer Store」経営独占に高まる批判の声

ラバット、モルソン、スリーマン・・・ビール愛好家におなじみの銘柄はこのほかにも無数にある。オンタリオ州でもカナダ産や外国産のビールが豊富に出回っている。州内で「Beer Store」（ビアストア）と呼ばれる販売所の数は448カ所だという。ところが、昨今、「ビアストアは Monopoly（独占）だ」と非難する声があちこちであがってきた。オンタリオ州内の448カ所のビアストアの経営はすべて外国企業によるもので、カナダの企業の経営関与はゼロだというのだ。ちょっと不思議な気がするのだが、内訳を見ると、次のようになっている。
たとえば、大手の Labatt はベルギーの資本、Molson Coors は米コロラド州、Sleeman は日本の資本・・・といった具合だ。こうした外国資本にオンタリオのビール販売ビジネスがコントロールされているのは我慢ならないという憤りが人々の間で高まってきた。そこで、「ビアストア経営を独占する外国資本からオンタリオ資本に取り戻せ」という運動が活発化しているのだ。
ビジネス業界で独占というと、販売形態や価格設定は往々にして企業側の意向がからまる傾向が強い。ビールもしかり。ある人が「ケベック州ではコンビニエンスストアやスーパーマーケットでも気軽にビールやワインが買えるので便利」と言っていた。オンタリオでは、地ビールの醸造元に行けばそこの製品を買うこともできるが、一般的にはビアストア以外のお店でお客がビールを購入することは難しい。この現状を、「オンタリオ州のビール小売りシステムは、1954年の共産主義時代のソ連と同じだ」と酷評するメディアもあるくらいだ。
現在、LCBO（リカーストア）では一部の銘柄のビールを販売している。また、LCBOで販売した酒類の空きビンをビアストアが有料（リサイクル空きビン返却金）で引き取るシステムを実施している。これについて、オンタリオ州議会のランディ・ヒリエー議員（PC＝進歩保守党）は、「ビアストアとLCBOの独占同士のビジネスが“癒着”して利益をむさぼっている。この現状を放置している州の自由党政権は大きな責任を感じるべきだ」と州政府を強く批判する。ちなみにLCBOは州政府の所有企業である。
最近の英字新聞の投書欄に「最後通告」と言わんばかりの意見がまとめて掲載された。いわく、「ビアストアの独占を壊滅せよ」とか、「オンタリオ州の政治家はビアストアを優遇する見返りにビール企業から賄賂をもらっているに違いない」「政治家が選挙キャンペーンのために使う資金をビール会社が払っている。これをよその国では“汚職”と呼ぶ」など、矛先（ほこさき）が政治家にも向けられている。
こうした中、１月、トロントスター紙に見開き全面のばかでかい広告が載った。広告主はオンタリオ・ビアストア。「より良いシステムを築くためビアストアの経営に参加しませんか？」と小規模ビール会社に呼びかけている内容だ。オンタリオ州内に100軒ほどあるとみられる地ビール企業の経営者にビアストアの経営に参画するよう呼びかけ、自社製品をもっと多く出せば、店内に陳列のブランド名が豊富になり販売促進につながり、結果的に販売実績の上昇をもたらすと訴えた内容だ。また、ビアストアの空きビン回収はオンタリオのリサイクルプログラム史上、最も成功した例であると述べている。
ビアストアの運営が今後、どのような方向に進むのか注目される。

【編集部より】
「Beer Store」の独占事業に関して、あなたのご意見をお寄せください。宛て先は、iromoto＠nikkatimes.ca

それでは、今週も「e-nikka」をご愛読ください。

＜今週のトピックス＞

【太鼓芸能集団】
「鼓童」カナダ５都市でコンサート開催
中心的メンバー・坂本雅幸さんにインタビュー

【ひと】
トロント総領事公邸料理人、長岡宏記さん
「おもてなし料理は主張しすぎず食欲そそり話題を提供するのがベスト」

【日本の美】
アレハンドロ・ベルトロ＆山本博「屏風絵展」
２月５日～４月30日まで国際交流基金トロント

【今週のおすすめ本】
21世紀の資本
トマ・ピケティ／〔著〕　山形浩生／訳　守岡桜／訳　森本正史／訳
出版社名：みすず書房
出版年月：2014年12月
税込価格：5,940円

＜読者ひろば＞

「ビクトリアは梅の花が満開で～す！」
サンダース宮松敬子さんから「春の兆し」告げる写真

【訃報】
新移住者、勝山了さん死去　73歳
「偲ぶ会」は２月22日（日）正午からJCCC（予定）

＜コミュニティー・ニュース＞

ジェトロトロント事務所企画「ケベック州経済セミナー」
カナダ進出日系企業などが参加、大好評

平野弥生さんトークショー「歌舞伎以前の日本の舞台芸術」
２月21日（土）、BC州日系センター

交流基金プログラムオフィサー青柳俊明氏「歌舞伎トークシリーズ」
２月18日、20日、23日、25日、27日

ジェトロ・ビジネスセミナー
３月３日（火）トロント・ヒルトンホテルで開催

日系女性アーティスト４人の合同作品展
２月15日から３月29日までJCCCギャラリー

＜カナダニュースダイジェスト＞

「医師の自殺ほう助禁止は違憲」最高裁が安楽死認める判決

＜おでかけガイド＞

【パンナムゲーム祝って】
カサロマ「ファミリーデー・ウィークエンド」
２月14日・15日・16日

【聖パトリック】
セントパトリックデー・パレード
３月15日（日）、トロント市ヤング通りなど

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