北海道のオホーツク地域で暴風雪

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Whiteout (weather)
ホワイトアウト(Whiteout)とは、雪や雲などによって視界が白一色となり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象。(Wikipedia

猛吹雪 管内にも大きな被害

死者3人、帰宅困難者・避難者888人
2日午後から発達した低気圧の影響で管内を猛吹雪が襲った。オホーツク総合振興局などによると、管内の死者は3人で車が立ち往生するなどし帰宅困難者・避難者は888人に及んだ。鉄道が運休し航空機も欠航し、停電は2630世帯に及んだ。被害エリアは北見市常呂や網走市など沿岸に集中、雪に加え、最大風速20メートルを超える強風が被害を大きくした。

常呂や網走など沿岸に集中
風速20メートル超の強風が被害拡大

[人的被害]
死者は北見市留辺蘂の76歳の女性と網走市内の54歳の酪農ヘルパーの男性、湧別町の53歳の男性漁師。
2日午後11時ころ、同市留辺蘂町平里の市道で女性を捜していた家族が路上に倒れている女性を発見したが心肺停止状態だった。死因は凍死。
湧別町の男性は吹雪で軽トラックが立ち往生、同乗していた9歳の長女と近くの知人宅に避難しようと車外に出たが、方向が分からず凍死した。長女は無事だった。網走市の男性は徒歩で帰宅途中に行方不明となり、死亡した状態で発見された。
車が吹きだまりで立ち往生したり視界不良で停車したまま、公共施設などに避難した帰宅困難者や避難者は7市町で888人に上った。内訳は北見市308人、網走市269人、大空町102人でこのほか、小清水町や佐呂間町でも避難者が出た。
国道39号は2日午後7時から通行止めとなった。強い横風が吹いた北見市端野町三区から緋牛内にかけてと大空町女満別で、合わせて180台以上の車が立ち往生し、最寄りの端野総合支所や道の駅「メルヘンの丘めまんべつ」などに避難した。網走市、大空町などは自衛隊に救助要請し、全員が救助された。
北見市常呂で帰宅困難者を収容した施設は北見消防常呂支署100人、多目的研修センター86人、常呂児童館73人、常呂中学校19人。このうち台湾人観光客ら23人を乗せた観光バスが常呂町栄浦で道路から逸脱、救助要請を受けた自衛隊が雪上車で駆けつけ乗員らを救出した。

[交通機関への影響]
暴風雪で航空便、鉄道、バス路線も被害を受けた。女満別空港管理事務所によると、女満別発着の航空便は2日午後4時以後、全便が欠航した。
JR北海道北見駅によると、2日夜から北見-札幌間の特急が運休。3日は北見-札幌間の特急10本がすべて運休。普通列車は25本のうち22本が運休した。
北海道北見バスによると、2日は午後5時以後の郊外線、午後7時以後の市内線が全便運休。札幌-網走間の都市間バスは2日午後から北見-網走間の運行を見合わせ、札幌発の便は北見で打ち切りとなった。
3日は除雪の状況により郊外線、市内線が部分運休した。4日も北見-常呂線で暴風雪の影響が残っていた。

[停電]
北海道電力北見支店によると、停電は2日午後4時20分に発生、最も復旧が遅かったエリアは3日午後5時半まで続いた。エリアは北見市常呂が510世帯、斜里町600世帯、大空町580世帯、小清水町330世帯など7市町。常呂は2日夜から翌朝まで停電が続いた。原因は強風による高圧線の断線。 (粟) (澄)

北見 網走 オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
2013/03/05掲載(その他/社会)
http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=68358

暴風雪の被害調査…

農業施設が続々
管内450棟…日ごとに増加

北見市は177棟確認
先週末に管内を襲った暴風雪で農業用ビニールハウスなどが壊れるなどの農業施設被害調査が行われている。オホーツク総合振興局が5日朝までに報告を受けた件数は北見市や小清水町、大空町など合わせて450棟ほどだが、調査が進むにつれて被害は広がるのではとしている。
管内の状況は風が抜けやすい沿岸地域や高台などに被害が出ている。ビニールハウスのビニール部分が破損したり、飛ばされている。また、倉庫や牛舎は屋根のトタンなどが強風ではがれたりしている。
北見市が同日朝までに確認した件数は177棟。端野自治区が最も多い79棟、常呂自治区54棟、北見自治区44棟で留辺蘂自治区では確認されていない。
端野は一区や川向地区の被害が大きく、ビニールハウス76棟、D型ハウスなど農業用倉庫3棟が屋根部分がはがれるなどした。北見自治区内はビニールハウス39棟、倉庫5棟、常呂自治区内はビニールハウス47棟、倉庫7棟となっている。
ビニールハウス内では春に定植を行う玉ねぎやビートの育苗を行っており、発芽前の種子が低温にさらされた影響について市は「今後の状況しだい」としている。 (澄)

北見 網走 オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
2013/03/06掲載(網走管内/社会)
http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=68384

ちょっと・いい話 常呂

暴風雪の夜に 避難者同士が助け合い
先週末の暴風雪の際、北見市常呂児童館に数多くの人達が避難してきた。児童館で避難者を受け入れた教育委員会職員によると、不安な夜を過ごした70人余りの人達が毛布や温かいインスタントラーメンなどを手渡ししたり、互いに助け合う姿が見られたという。
児童館には隣接する消防署の避難者が100人を超えたために、移動してきた。到着後に救急救命士によって体調が確認され、全員に毛布や食べ物が配られた。
当時、児童館に詰めていた職員はわずか2人。電話対応などに追われていた時、カーリングホール建設の作業員6人が「手伝いましょう」と自発的に食べ物を配ったり、声かけをしたりと力になった。
また、栄浦の道道脇で動けなくなった観光バスの台湾人ツアー客23人も児童館に。それまで疲れきった表情をしていたが、互いに食べ物を手渡したり、地元の人に気を配ったりして、毛布でひと休みするころにはほっとした表情を浮べていたという。
3日朝、吹雪も収まり、それぞれが帰り支度を始めると、互いに「ありがとう」「本当に助かりました」と声を掛け合い、温かい気持ちとともに帰路に着いたという。 (澄)

北見 網走 オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
2013/03/07掲載(北見市(常呂町)/本紙連載)
http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=68401

暴風雪での農業施設被害…

管内の3市11町で928棟に
調査は継続 今後、増える可能性も

オホーツク総合振興局は2、3日に管内を襲った暴風雪による農業施設被害(6日午前10時現在)をまとめた。それによると、被害は北見市や小清水町、大空町など3市11町におよび928棟となった。
被害の内訳はビニールハウス728棟、農業用倉庫126棟、畜舎75棟、その他4棟。
最も被害が大きいのは大空町261棟、次いで小清水町203棟、北見市177棟、網走市95棟、湧別町65棟、美幌町41棟などの順。このほか、訓子府町は12棟の被害があった。
玉ねぎの育苗を行っていたハウスは被災後、早急に網走農業改良普及センターがビニールの張り替えなどの技術指導を行っている。
被害調査は継続され、被害棟数が増加する可能性があるとしている。 (澄)

北見 網走 オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
2013/03/08掲載(網走管内/社会)
http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=68423

<暴風雪>車立ち往生 わずかな差、生死分けた

道東などを2日から3日にかけて襲い、9人が犠牲となった暴風雪では、猛吹雪で車が立ち往生した際の対応の難しさを浮き彫りにした。車のエンジンをかけながらも風上側の窓を2センチほど開けて一酸化炭素中毒を免れた人や、氷点下の車内で偶然積んでいた毛布に身を包んで寒さをしのいだ人ら、無事だった人の証言から、緊急時の対処法や普段の備え方を探った。
「たばこを吸っていたので無意識に窓を開け、結果的に助かった」。根室管内中標津町俣落(またおち)の道道で2日夕、RVが雪に埋まり、救助されるまでの約1時間半、車内に缶詰め状態となった同町の牧場従業員重松なつみさん(37)は振り返った。
アイドリング中に車の排気口が雪で詰まると、排ガスが車内に入り、わずか数分で危険な状態になることもある一酸化炭素中毒。重松さんは当時、中毒死までの危機感は持たなかったが、たばこを吸いながら救助を待ったため、風上側の運転席の窓を約2センチ開け続けたという。
車埋没時の一酸化炭素の流れを調べた寒地土木研究所(札幌)の柳沢雄二上席研究員は「風上側の窓を開けた場合、車内の一酸化炭素が車外に押し出され、換気効果があった」と説明。逆に風下側の窓を開けた場合、車内に排ガスが吸い込まれて流入したといい、「風向きや窓の開き具合によって危険が増す場合もあり、注意が必要」と話した。
一方、エンジンをかけていない車は、極度の寒さに直面した。
オホーツク管内美幌町の主婦小野恵さん(40)は2日夕、同管内大空町の国道で動けなくなり、15時間車内に閉じこめられた。車には長女(6)や生後3カ月の次女など親族計5人が乗車。停車後3時間でエンジンがかからなくなった。ガラス内部が凍りつくほど冷え込む中、偶然、車内に積んでいた毛布に身を包み、娘を抱きしめながら寒さをしのいだ。小野さんは「防寒具が無ければ、どうなっていたことか」。
国際山岳医の資格を持つ心臓血管センター北海道大野病院(札幌)の大城和恵医師は「当時の車内は氷点下5度近くまで低下したのでは。体がぬれると体温は急速に下がり、さらに危険」と説明。普段から防寒具を車に積むことを勧めた。<北海道新聞3月8日朝刊掲載>

Doshin web どうしんウェブ:北海道新聞の速報ニュース
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/447312.html

関連動画(YouTube)

車載カメラ:地吹雪とホワイトアウト in 北海道 Drifting snow & Whiteout in Hokkaido – YouTube

関連サイト

網走地方気象台
http://www.jma-net.go.jp/abashiri/

札幌管区気象台
http://www.jma-net.go.jp/sapporo/

気象庁 Japan Meteorological Agency
http://www.jma.go.jp/jma/index.html

北海道オホーツク総合振興局のホームページ
http://www.okhotsk.pref.hokkaido.lg.jp/

北海道防災情報
http://www.bousai-hokkaido.jp/

災害等に備えて
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/ktk/bsb/jisin_tubamu_fuusetusui.htm

暴風雪などによる被害防止について/大空町ホームページ
http://www.town.ozora.hokkaido.jp/dd.aspx?itemid=2767

関連エントリー

ホワイトアウト の検索結果 – 美幌音楽人 加藤雅夫
http://masaokato.jp/?s=ホワイトアウト

Whiteout の検索結果 – 美幌音楽人 加藤雅夫
http://masaokato.jp/?s=Whiteout

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2 件のコメント

  1. 連載 防災を考える (35-1)

    車に取り残された被災者をどう救助するか-
    暴風雪災害の救助に課題

    2、3日に管内を襲った暴風雪の際、北見市常呂で立ち往生した2台の車に乗っていた3人の女性が、美幌の陸上自衛隊によって救助された。救助要請はなく、帰隊途中の隊員が発見したのは吹雪が収まった5時間後だった。雪で出られず車内で動けない被災者の安否確認の重要性が大きな課題となっている。北見地区消防組合消防本部は想定を超える雪害時の移動手段など、出動対応について協議を始めている。

    道路通れず立ち往生した車の安否確認は?
    北見地区消防本部は出動手段など協議始め

    自衛隊によると、北見市から出動要請を受けたのが2日夜。雪上車4台に分乗した隊員が猛吹雪の中、道路逸脱した観光バスの乗客らを救助・救出し、避難所に送り終えたのは吹雪が収まった3日朝だった。この後、市常呂総合支所で「通行止めの道道や市道に立ち往生した車がある可能性があるので帰る途中に捜索してほしい」との依頼を受けた。

    女性が閉じ込められていた車両を発見したのは同日午前10時過ぎ、常呂町土佐地区を通る道道北見常呂線から脇道に入った市道上。周辺に7台の立ち往生する車を発見、1台1台に声をかけたところ、そのうちの2台から返事があったが、強風によって雪が固まり、車内からはドアが開かない状態だった。

    このうち1台には70代と40代の女性2人が乗車し、もう1台にも女性が乗っていた。ともに危険を感じて停車、天候の回復を待っていたが、車外に出られず不安な一夜を過ごした。70代の女性を含め全員が疲れた表情をしていたという。

    同総合支所によると、荒れた天候は3日朝には回復したが、道路が通れず、立ち往生した車の安否確認を行う手段がなかったという。

    同消防本部は「近年、冬期の登山が多い仁頃山での遭難を想定し、上仁頃地区(第7分団)の消防団員6人とスノーモービルを使った救助協定を結んでいます。今回の暴風雪の事例から、そうした対処が今後、常呂でもできないかを含め暴風雪時の救助対応の検討を始めています」と話している。

    今回、常呂自治区内で路上で立ち往生した車両は100台以上。119番ができないケースや車内で孤立した場合、一酸化炭素中毒や低体温症などの危険は増大する。 (澄)

    北見 網走 オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
    2013/03/11掲載(北見市/政治・本紙連載)
    http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=68496

    加藤 雅夫 より 2013 年 3 月 11 日 13:00

  2. 北見市、2日・3日の暴風雪の対応

    市長への第1報は2日午後7時50分にようやく
    設置基準に暴風雪なし…と災害対策本部立てず

    北見市は3月2日と3日に北海道を襲った暴風雪について、市内の被害状況や市の対応を11日の市議会総務教育常任委員会に報告。災害対策本部を設置せず警戒配備で対応したことについて市総務部の防災対策・危機管理担当部長は「地域防災計画に照らして必要なしと判断した」とし、その理由を「設置基準の中に暴風雪に関する項目がなかった」などと述べた。

    報告によると、当時の暴風雪で常呂自治区を中心に車の立ち往生が81台、帰宅困難者308人が避難所に駆け込み、ビニールハウス171カ所が損壊(6日現在)するなど大きな被害が出た。

    報告を受けた委員は「なぜ災害対策本部を立ち上げなかったのか」と質問。防災対策・危機管理担当部長は暴風雪の項目がないとの理由に加え「対策本部を設置する前に対策本部会議を開かなければならないが、本部員を招集するのは危険と判断した」と説明。計画の見直しを検討する考えを示し「もっと柔軟に考える必要があった」とも述べた。

    また、市長への第一報が2日の午後7時50分だったことも判明。すでに多くの避難者や車両の立ち往生が出た後で、防災対策・危機管理担当部長は「対応に追われ報告を逸した」と陳謝。「今回の対応を検証し、再度報告する」と理解を求めた。 (柏)

    北見 網走 オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
    2013/03/13掲載(北見市/政治)
    http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=68561

    加藤 雅夫 より 2013 年 3 月 13 日 12:41

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