「世界の音楽療法の情報」 (2015年 1月10日)
- 2015年01月13日(火) 0:29
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「世界の音楽療法の情報」 (2015年 1月10日)
“Information of music therapy in the World” (January 10, 2015)
伊賀音楽療法研究会メールマガジン1月号(No.162)
[世界音楽療法情報]
JMTSPアメリカ音楽療法だより(104)
皆様、明けましておめでとうございます。この度、1月号のメールマガジンを担当させていただきます越後友貴子と申します。コロラド州立大学でMusic Therapyを学んだ後、カンザス州にある公立学校でインターンシップを経て、日本へ帰国してから早2年が経ちました。現在は、教育・福祉・国際交流などを手掛けている職場にて、主に発達障がいを持つ子どもたちに対する療育、そして小規模ではありますが、昨年7月より音楽療法の開拓に携わらせていただいております。今回の記事では、「音楽療法の導入へ向けて」、をテーマに現職での音楽療法の取り組みについて書かせていただけたらと思います。
私は、昨年7月より月2回~週1回位の頻度で音楽療法を取り入れさせていただけるようになりましたが、以前は音楽に関するプログラム等は全く行われていなかったそうです。私の入職後、他スタッフの方々から「専門は何ですか?」と問われ、「音楽療法です」と答えると、決まって「音楽療法って何ですか?」と聞き返されることがほとんどで、認知の低さを日々感じていました。しかし、せっかく今まで学んできた専門性をどうにか活かせないものかと考え、思い切って上司に「音楽療法ができる機会を与えていただけませんか」とお願いしました。その中で私は本当に恵まれており、上司も音楽療法に興味を示してくださったことから、音楽療法の導入を検討してくださることとなりました。その後、実際に音楽療法を取り入れるには、先ず音楽療法とはどんなものか、どのように音楽介入をするのか、なぜ音楽なのか、音楽療法における目的や対象者、仮計画書などの詳細を説明して、上司や候補にあがっている各部署に納得していただく必要がありました。何もかもが初めてのことでしたが、起案を作りながら、ColoradoやKansas時代にProfessorやSupervisorからMusic Therapyについて常々ご教示いただいていたことに本当に助けられていると心から感謝したことを覚えています。その後、音楽療法プログラムの取り入れの話し合いから数ヶ月を経て、留学経験も考慮に入れてくださった中で、先ずはInternational Kindergartenの2歳児クラスで音楽療法を始めたらどうかと提案してくださったことが、現在に繋がっています。今では良い想い出となりましたが、音楽療法を取り入れてくださると言っても職場にとって初めての試みで、もしニーズがなければ打ち切ることを前提として行われました。また、International Kindergartenには発達障がいを持つ子どもが数名おりましたが、先生は“Music Therapy = Music Education”という意識が強く、教育の一環という視点を持たれていました。そのため、プログラムを始めた当初は色々な面で難しさもありました。 私自身 『Music Therapy ≠ Music Education』 ということは痛いほどわかっていました。しかし“百聞は一見にしかず”、Music Educationとの相違を伝え続けるよりも、Sessionを先生自身が実際に体験することで、Music Therapyそのものを感じてもらうことが最優先なのではと私は考えました。もちろんその中で、毎回のSession Planを事前に先生に伝えたり、Music Therapy内での目的、子どもたちの様子や変化等について話し合うこと、そして簡潔ではありますが、他領域のスタッフからスーパービジョンをいただくことは欠かさず行っていました。そしてMusic Therapyプログラムが始まって半年、少しずつではありますが、ようやく 『Music Therapy ≠ Music Education』 という認識をしていただけるようになりました。今では、Non-musical場面からの情報を基に色々なニーズを提案してくださったり、Music Therapyの時間に行った内容を、朝のCircle Timeで繰り返し取り入れてくださるなど、周りのサポートの中でチームとして子どもたちのためにMusic Therapyを組み立てられることができる現状を本当にありがたいと感じています。また、KindergartenでのMusic Therapy以外にも、子育て支援の部門では、「音楽を用いた母と子の関わり」をテーマとしたプログラムを月1回で開催してくださるなど、音楽プログラムの導入も少しずつ受け入れられています。さらに、来年度には発達障がい部門において新事業が開拓されるにあたり、音楽療法を新しいプログラムとして導入することを検討してくださるなど、色々な方面で可能性が広がる1年になりそうです。以前は全く取り入れられたことがなかった音楽療法ですが、周囲の方々のサポートの中で、一歩一歩踏み出していける現状にあることを、心から感謝しています。また、音楽療法が取り入れられたことがない中で、無理かもしれないと思っていても、諦めるより先ずは「やってみたい」と発信してみることの大切さも学んだ年となりました。2015年も新しい気持ちで、学び続ける姿勢を持って精進していこうと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。新しい2015年も皆様にとって良い1年となりますよう心からお祈り申し上げます。 越後 友貴子, MM, MT-BC[編集後記]
本年もよろしくお願いいたします。 当メルマガをお読みいただいている皆様は、どんなお正月をお過ごしでしたか? 昨年の秋ごろから新聞や雑誌等でも話題になっている『パーソナル・ソング』というドキュメンタリー映画をご存知でしょうか。全米上映され、「アルツハイマー病を劇的に改善!認知症の人々に希望をもたらす映画」として日本国内でも小劇場系の映画館で上映されています。三重県では伊勢市の進富座で1月31日(土)~2月19日(木)まで上映予定です。(よ)[伊賀音楽療法研究会メールマガジン]
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