2013年10月2日に受信「イスラエル関連の文化事業の案内」

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東京にあるイスラエル大使館文化部からのメールマガジンです。

イスラエル関連の文化事業の案内
2013年10月2日に配信

イスラエル関連文化事業案内(2013年10月2日)

平素よりイスラエルの文化事業にご理解・ご協力いただき誠に有難うございます。

2012年度東京国際映画祭グランプリ&監督賞ダブル受賞作『もうひとりの息子』10/19ロードショー公開!
昨年の東京国際映画祭で東京サクラグランプリと監督賞ををダブル受賞した作品『もうひとりの息子』がついにロードショー公開されます。 イスラエル人家族とパレスチナ人家族の子供の取り違えが、子供が成人してから徴兵検査時に発覚。二つの家族はその後どうしていくのか。 「そんなイカニモな設定、、、しかも監督がフランス人だなんて。観なくても想像できるよ」…中東に詳しい人ほど、きっとそう思ってしまうのでは?
私もそうでした。でもこの映画は見事にそんな予想を裏切ってくれます。一度先入観無しで観てみてください。感動ポイントは「こういう人、いるよね~」。登場人物が、自分の知ってる現地の人々にかなり近い。報道からだけではイスラエル人とパレスチナ人は毎日憎み合いと報復を繰り返しているように思われてしまいますが、現実は、それぞれ普通の人々の日常生活や個人的な悩みがあり(あたりまえだけど日本の私たちと同じく)、できれば共に穏やかに生きていきたいと願っていることを、改めて思い出させてくれる作品でした。
そして9月28日(土)―。 当館のルツ・カハノフ新大使(初めての女性大使です!)と、駐日パレスチナ大使/総代表のワリード・アリ・シアム氏が、ユニセフ・ハウス(東京・高輪)での「ユニセフ・シアター 国際平和デー記念 『もうひとりの息子』の特別上映会」の会場で、かた~い握手!)^o^(
いろんなサイトにレポートが出てますね。例えば:www.cinematoday.jp/page/N0056787

『もうひとりの息子』
10/19(土)よりシネスイッチ銀座で公開!
原題:Le fils de l’Autre 英語題:The Other Son 監督・脚本:ロレーヌ・レヴィ 原案:ノアム・フィトゥッシ 出演:エマニュエル・ドゥヴォス、パスカル・エルベ、ジュール・シトリュク、マハディ・ダハビ、アリーン・ウマリ© Rapsodie Production/ Cité Films/ France 3 Cinéma/ Madeleine Films/ SoLo Films www.moviola.jp/son/
2012年 |フランス映画|101分|フランス語、ヘブライ語、アラビア語、英語 |Scope 2.35|日本語&英語字幕付き 協力:ユニフランス・フィルムズ 配給:ムヴィオラ
10/19(土)シネスイッチ銀座、10/26(土)名古屋・伏見ミリオン、11/2(土)大阪・梅田ガーデンシネマ、千葉劇場、京都シネマほかにて全国順次ロードショー!
≪その他の劇場≫
11/30(土)三重・進富座、12/14(土)岡山・シネマクレール
1/11(土)青森・シネマディクト、静岡・シネマイーラ 近日公開=横浜・シネマ・ジャック&ベティ、川崎市アートセンター、北海道・シアターキノ、広島・サロンシネマ、シネマ尾道ほか
配給・宣伝:ムヴィオラ
作品公式サイト:www.moviola.jp/son/

ロレーヌ・レヴィ(監督)Lorraine Levy
芸術と法律を学ぶかたわら、1985年に劇団“La Compagnie de l’Entracte”を旗揚げし、7年に渡り、劇作家と舞台演出家として活躍。その後、映像作品の脚本を書きはじめ、30本ほどのテレビ、映画作品を手掛けてきた。2004年に自身の脚本による“The First Time I Turned Twenty”にて監督デビューを果たし、数々の映画賞を受賞した。07年には“London mon amour”を監督。本作が3作目にあたる。

では10月のイベントのご案内を以下に。

イツァーク・パールマン ヴァイオリン・リサイタル ジャパンツアー2013
高崎音楽祭2013でサラーム海上の「イスラエル音楽入門」
ドロン・エリア展
山形国際ドキュメンタリー映画祭 アヴィ・モグラビ監督作品『庭園に入れば』
Z・ムロテック初来日「ホロコースト音楽」そして今 -講演会・音楽会
ユヴァル・ピック 「Danse Tout Terrain (あらゆる場所で踊る)」
ダン・エッティンガーxファジル・サイ(トルコ)/東フィル定演 “魅惑のオリエンタリズム”
新譜紹介 エリ・デジブリ『Twelve』
巻末ミニニュース/シャロウムちゃん「ゆるキャラグランプリ2013」参戦中!ほか

イツァーク・パールマン ヴァイオリン・リサイタル ジャパンツアー2013
ヴァイオリニストならマキシム・ヴェンゲーロフ、ギル・シャハム、ピンハス・ズッカーマン、シュロモ・ミンツ、イヴリー・ギトリスなどオールスターぞろいの“弦のユダヤ人”。その中でも代表格のパールマン。スピルバーグ監督映画『シンドラーのリスト』で彼を知った人も多いはず(映画では、チャン・イーモー監督の『HERO』やロブ・マーシャル監督の『SAYURI』でもソロで弾いていたそう)。クラッシク音楽家としての活動以外に、テレビショーや映画の出演、オバマ大統領の就任式のような式典、また教育活動などマルチに大活躍するまさにスーパースター。4歳の時に小児麻痺になって以来の車椅子での活動にも関わらず、卓越した才能と愛される人間性で世界で最も愛され尊敬されている音楽家の一人。ピアノ伴奏は五嶋みどり、ジョシュア・ベル、竹澤恭子、ワディム・レーピン、ギル・シャハム、ジュリアン・ラクリンなどヴァイオリンの名手たちと共演し世界各国で絶賛を浴びているスリランカ出身のロハン・デ・シルヴァ。
日時と場所:
10月5日(土)15:00 横浜みなとみらいホール
10月6日(日)14:00 サントリーホール
演目:
ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第一番 ニ長調 作品12-1
グリーグ: ヴァイオリン・ソナタ第三番 ハ短調 作品45
タルティーニ: ヴァイオリン・ソナタ ト短調“悪魔のトリル”(クライスラー編曲)
ヴァイオリン名曲集(当日パールマンがステージ上からご案内いたします!)
料金: 8000~16000円
予約・問合せ: 神奈川芸術協会 TEL:045-453-5080 または各種プレイガイド(チケットぴあ、イープラス、ローソンチケットなど)

イツァーク・パールマン Itzhak Perlman
1945年テルアビブ生まれ。3歳の時にヴァイオリンを学び始めるが、4歳のときに小児麻痺にかかり下半身が不自由になってしまう。それでもヴァイオリニストになる夢をあきらめず、レッスンを続ける。その後テルアビブ音楽院で学び、卒業後はアメリカの人気番組「エド・サリヴァン・ショー」で大絶賛を浴びる。このテレビ出演をきっかけにアメリカに留まることを決意、アイザック・スターンの強い推薦を得てジュリアード音楽院に入学。その後、アメリカでの正式デビューは、17歳の時にカーネギー・ホールで。1964年にはレーヴェントリット国際コンクールで優勝。18歳での優勝は史上最年少であった。その後はアメリカのメジャー・オーケストラから共演依頼が殺到し、アメリカ全土の主要都市で演奏活動。1974年以来度々来日している。またレコーディングではグラミー賞15回をはじめとしてエミー賞を4回受賞するなどほとんどのレコード賞を獲得している。1986年には長年の活動を評価され、レーガン大統領から「モデル・オブ・リバティ」、2000年にはクリントン大統領から「ナショナル・モデル・オブ・アーツ」の称号が贈られている。2009年オバマ大統領就任式ではヨーヨーマと演奏。祖国のイスラエルフィルとは長きにわたって親交を結び、重要なツアーのソリストとして共演している。
公演詳細: www.fujixerox.co.jp/company/event/perlman//

高崎音楽祭2013でサラーム海上の「イスラエル音楽入門」
世界の多彩な音楽を楽しむ『高崎音楽祭2013』が9月13日よりスタートします。シネマテークたかさきでは、幅広い音楽を身近に楽しむ一助として9月14日(土)より3週間、音楽関連映画3作を上映いたします。また、10月6日(日)には、高崎市出身・旅する音楽ライター、サラーム海上氏による「イスラエル音楽入門」を開催いたします。サラーム氏が現地で撮影した演奏映像やミュージックビデオ等を用いて、知られざる音楽「イスラエル音楽」を紐解きます。「親しみ、楽しむ。」をコンセプトに、その魅力をたっぷりと指南していただきます。高崎の秋を彩る『高崎音楽祭2013』とともに、映画で音楽を楽しみ、未知なる「イスラエル音楽」との遭遇をシネマテークたかさきでご堪能ください!(主催者HPより) *映画上映作品はイスラエル関連ではありません

「う~ん、興味はあるけど高崎から遠いところに住んでいるし…」という方に朗報です。
紀伊国屋書店のフリーマガジン『scripta』という冊子(紀伊国屋書店で配布されてるはずです)に、サラーム氏が非常に興味深いイスラエルの現代音楽をレポートを執筆されています。掲載されているのは「summer 2013」号と「autumn 2013」号です。例えば、イスラエルの現代音楽を以下の7つのジャンルに分類して、それらに関わってる人たちの具体的な状況についても触れています。

ヘブライ語の歌詞がついたロシア民謡
東欧クレズマー音楽
イエメン系のユダヤ伝統音楽
イスラエル産ポップス&ロック
ミズラヒー(オリエンタル)音楽
ラディーノ音楽
ジャズ

どうです?イスラエルのミュージックシーンに興味ある方は、この分類をみただけでも「おおお!」な感じがしませんか。しかし高崎では動画や音楽も紹介されるそうなので、できれば現場に行ってみたいですね。
日時: 10月6日(日)16:00
会場: シネマテークたかさき/2F劇場 (群馬県高崎市あら町202番地)
料金: 1500円均一(映画鑑賞チケット1枚つき)
予約: チケットはシネマテークたかさきにて販売中(ただし遠方の方は事前予約可。定員に達し次第〆切ます) TEL:027-325-1744

サラーム海上(うながみ) よろずエキゾ風物ライター、DJ、朝日カルチャーセンター講師
1967年2月12日生、群馬県高崎市出身。明治大学政経学部卒業。伝統音楽とエレクトロニック音楽の出会いをキーワードに、 中近東やインドを定期的に旅し、現地の音楽シーンをフィールドワークし続けている。その他、活動領域はラジオやクラブのDJ、料理研究、海外ツアー企画な ど、多岐にわたる。著書に『エキゾ音楽超特急 完全版』(文化放送メディアブリッジ)、『PLANET INDIA インド・エキゾ音楽紀行』(河出書房新社)、共著に『アラブ・ミュージック その深遠なる魅力に迫る』(東京堂出版)ほか。コンピレーションCDに『Yallah! Yallah!』(EMIミュージック・ジャパン)、『Club Bollywood』(Sony Music Direct)ほか。字幕監修を担当した映画に『クロッシング・ザ・ブリッジ~サウンド・オブ・イスタンブール』(ファティ・アキン監督、Victor Entertainment)がある。朝日カルチャーセンター新宿にて、通年講座「ワールド音楽」を開催中。NHK FM「音楽遊覧飛行 エイジアンクルーズ」のナビゲーターを務める。
「サラームの家」 www.chez-salam.com
イベント詳細: takasaki-cc.jp/info/500010

ドロン・エリア展
80年代から関西方面を中心に個展やグループ展を展開してきた現代美術家ドロン・エリア。ドローイングや、水彩画の他、和紙を使った造形なども得意。かなり以前から、日本の地方都市の地域密着アート活動に関わってきた作家です。
日時と会場:
10月10日(木)~10月16日(水) 11:00a.m.~6:00p.m. (最終日は4:00p.m.)
*ギャラリートーク 10月10日(木)午後4時
京都嵯峨芸術大学・付属ギャラリー アートスペース嵯峨 (京都市左京区嵯峨五島町一番地)
問い合わせ: NPOアートなまちづくり産業文化育成会議 担当: 島川さん: 090-3766-7513
10月13日(日)~26日(土)
会場1:鯖江商工会議所・ギャラリー新(福井県鯖江市本町3-2-12)
会場2:さばえ現代美術センター (福井県鯖江市旭町1-6-5)
(両方の会場にドロン・エリアの作品展示があります)
アートなまちづくりシンポジウム
10月13日(日)14:00~
鯖江商工会議所・ギャラリー新
テーマ: 「アートを通した国際交流」
パネラーは、ドロン・エリアと日本人アーティストの皆さん。司会は福井市美術館学芸員、石堂裕昭氏
「ドロン・エリアさんと作品づくり!!」体験ワークショップ
10月13日(日)14:15受付/14:30 ワークショップ開始/16:00解散
10月14日(月・祝)13:45受付/14:00 ワークショップ開始 /16:00解散
会場: 鯖江商工会議所・ギャラリー新
参加費: 無料
定員: 20名
予約: さばえ現代美術センター/ 担当:島川さん TEL:090-3766-7513

ドロン・エリア Doron Elia
1955年イスラエル生まれ。ハイファ在住。ハイファ大学卒業後、イタリアのフローレンス美術学校に学ぶ。70年代から作家活動を始め、Ellaギャラリー(エルサレム)やエインハロッド美術館、ハイファ美術館なで個展を開催。日本では京都日仏会館をはじめ、関西方面で活発に発表を続けている。特に福井県鯖江市とは縁があり、何度か美術展やワークショップを行っている。

山形国際ドキュメンタリー映画祭 アヴィ・モグラビ監督作品『庭園に入れば』
おそらくイスラエル人のドキュメンタリー作家の中では一番「ヤマガタ度」が高いアヴィ・モグラビ監督。『ハッピー・バースデー、Mr.モグラビ』や『Z32』などでもおなじみの彼が、今回もユニークな切り口で魅せてくれます。インターナショナル・コンペティション参加作品。 …そういえば、こちらの映画祭、前回のグランプリはルーシー・シャツとアディ・バラシュ両監督のイスラエル作品『密告者とその家族』でした(アヴィさんにプレッシャーをかけるわけではありませんが)。

『庭園に入れば』
フランス、イスラエル、スイス/2012年/97分/日本語字幕付き
監督:アヴィ・モグラビ
イスラエル生まれの映像作家アヴィと、長年の友人であり彼のアラビア語の先生であるパレスチナ人のアリとが、ともに互いの属する共同体の歴史をたどる。「境界」など存在しなかった「かつての中東」が気負いなく現れる。(映画祭チラシより)
日時と場所:
10月12日(土)13:45 山形市中央公民館6F
10月13日(日)15:30 山形市民会館大ホール
料金: 一回券前売り1000円/当日1200円 ほか3枚つづりや10枚つづり、共通鑑賞券などもあり
問合せ: 山形国際ドキュメンタリー映画祭事務局TEL:023-666-4480 /東京事務局 TEL:03-5362-0672

アヴィ・モグラビAvi Mograbi
1956年イスラエル生まれ。映画作家、ビデオ・アーティスト。テルアビブ大学にて哲学を、ラマト・ハシャロン・アートスクールで美術を学んだ後、イスラエル内外の数々の長編映画およびコマーシャルでチーフ助監督を務める。監督初作品は『国外追放』(1989)。その後『私はいかにして恐怖を乗り越えて、アリク・シャロンを愛することを学んだか』(1997)などはじめとする独特な切り口の映像作品を次々に発表。『ハッピー・バースデー、Mr.モグラビ』は(1999)は山形国際ドキュメンタリー映画祭優秀賞、その他作品はベルリン映画祭やカンヌ映画祭などでも上映されている。
映画祭公式サイト: www.yidff.jp/home.html

Z・ムロテック初来日「ホロコースト音楽」そして今 -講演会・音楽会
シルリ・ギルバート『ホロコーストの音楽──ゲットーと収容所の生』(二階宗人訳、みすず書房)が刊行されて一年。同書に収録された音楽を一部再現するとともに、ニューヨークの国立イディッシュ劇場芸術監督であり初来日される音楽家ザルメン・ムロテックの経験を聴き、対話する会が開かれることとなりました。杉原千畝が発行したビザにより上海・神戸経由で米国へと出国した父、イディッシュ音楽を取集した母のもと、幼少よりイディッシュ語と音楽を学び、現在、米国のショービジネス界で活躍する敬虔なユダヤ教徒である氏の経験を聴く貴重な機会です。すべて入場無料・事前申込不要・通訳あり。
日時と場所:
10月9日(水)12:30~14:10 東京外国語大学 研究講義棟115教室 (東京)
「ディアスポラ音楽の現在 ホロコーストの記憶とイディッシュ文化」
(ディスカッサント:二階宗人+岩崎稔+李考徳 通訳:本橋哲也)
10月10日(木)15:00~18:00 東京女子大学 23号館 2F 23201(東京)
講演「ホロコーストにおけるユダヤ人の抵抗の歌」
音楽会「ホロコーストの音楽 Music in the Holocaust」16:15開演 (ヴァイオリン:木野雅之/日フィル・ソロコンサートマスター)
10月11日(金)14:45~17:30 西南学院大学 西南コミュニティセンター・ホール(福岡)
「流浪の記憶、父母たちのうたった歌」(姜信子によるインタビュー 通訳:リディア・ハンキンス)
10月13日(日)14:00~15:30 広島文化学園大学 長束キャンパス0501教室 (広島)
「イディッシュ音楽の今 ユダヤ系アメリカ人の経験と移民文化」(東琢磨とのトーク)
10月14日(月・祝) 14:30~16:30 大阪大学文学研究科 大阪市立総合生涯学習センター第一研修室 (大阪)
講演と演奏「ブロードウェイとユダヤ人音楽家」
問い合わせ: みすず書房 TEL:03-3815-9181 kawasaki@msz.co.jp
イベント詳細: www.msz.co.jp/news/event/

ザルメン・ムロテック Zalmen Mlotek
ニューヨークに拠点がある国立イディッシュ劇場「フォルクスビーネ」Folksbieneの芸術監督。同劇場は現存するイディッシュ劇場としては世界最長寿(2年後の2015年には設立100周年を迎える)。ジュリアード音楽院やタングルウッド音楽センターなどで音楽を学び、バーンスタイン、メータ、レヴァインらに師事。1995年にはイツァーク・パールマンを交えたクレズマー・セッション「フィドラーの家で」In the Fiddler’s Houseを監督した(CD、ビデオはこのジャンルのベストセラー)。父の故ヨスルは杉原ビザで米国に逃れた難民で、妻ハナとともにユダヤ音楽の研究と保存に生涯をささげた。

ユヴァル・ピック 「Danse Tout Terrain (あらゆる場所で踊る)」
どこでも踊るぞ、フランス・コンテンポラリーダンスの精鋭来日公演。リヨン都市共同体(グラン・リヨン)にあるリリュー・ラ・パブ国立振付センターのカンパニーの初来日公演です。デレクターのユヴァル・ピック(イスラエル人)振付「Play Bach」とフレデリック・グラヴェルによる新作「BWV245」の二本立て。いずれもヨハン・セバスチャン・バッハの楽曲をテーマとするプログラムです。“Danse Tout Terrain”とは「あらゆる場所で踊る」という意味。また、なななんと、あの『大阪で生まれた女』で大ヒットした歌手BOROとユヴァルがコラボレーションしちゃいます!「鋭敏な音楽的感性で精緻な舞踊世界を構築するユヴァルと都市の情感を小説的エネルギーに昇華して歌うシンガーBORO。ジャンルも文化背景も全く異にする二人の冒険に立ち会ってください。」(公演チラシより)

Danse Tout Terrain公演
日時: 10月12日(土)18:00 / 10月13日(日)16:00
即興コラボレーション ユヴァル・ピック+BORO「Improvisation」
日時: 10月14日(月・祝)16:00
会場: BankART Studio NYK 3F (横浜市中区海岸通3-9)
料金: 前売り2500円 / 当日3000円
予約・問合せ: BankART1929 TEL:045-663-2812 ohnofes@bankart1929.com
*ワークショップも!『Campfire』ユヴァル・ピック&小林円香ワークショップ
何気ない日常の動きからダンスの共通言語としての振付を、参加者のアイデアと共に作り上げていきます。
日時: 10月15日(火)~17日(木)19:30~22:00
料金: 3日間の受講で6000円(公演チケット購入の方は5000円)

ユヴァル・ピック Yuval Pick
1970年イスラエル生まれ。1990年代よりバットシェバ舞踊団、リヨン国立オペラ座バレエ団に参加。オハッド・ナハリン、テロ・サリネン、ラッセル・マリファントなど著名な振付家とのコラボレーションを行う。2011年、マギー・マランの後任として、リヨン都市共同体(グラン・リヨン)にあるリリュー・ラ・パプ国立振付センターのデレクターに就任。
公演詳細: www.kazuoohnodancestudio.com/japanese/perform/kof2013.html#prg2013-6

ダン・エッティンガーxファジル・サイ(トルコ)/東フィル定演 “魅惑のオリエンタリズム”
トルコの鬼才とイスラエルの俊才が奏でる魅惑のオリエンタリズム―。 本年度も東フィルの常任指揮者として活躍するダン・エッティンガー。前回の渋いロッシーニ『荘厳ミサ曲』も大好評を博し、ますます脂ののった円熟期を迎えています(体型はキープ!)。今回ご一緒するのは日本でも大人気のトルコ人ピアニスト、ファジル・サイ。こんな組み合わせ、滅多にみられません。…お出かけ前におススめなのは、この度の公演に対するダンのインタビュー。おもしろいです。以下、ちょっぴり抜粋してご紹介↓
例えば、「魅惑のオリエンタリズム」と題された今回の公演にについては―
「この2曲は確かにどちらも異国の音楽要素を扱った作品ですが、ラヴェルとリムスキー=コルサコフは地理的にまったく別の方角を向いていますね。フランス人のラヴェルはスペインの民謡やアメリカのジャズを取り入れました。ロシア人のリムスキー=コルサコフはアラビアの世界を描いています。彼らはそれぞれまったく異なる文化圏の要素を取り入れたのです。 しかし大きな共通点もあります。ラヴェルはこの作品で、フランスの印象主義的な音楽語法をまったく違った方向性へと導きました。リムスキー=コルサコフはロシア音楽の伝統を受け継ぎながらも、イスラムの物語を題材として新しく実験的な地平へと乗り出しました。ルーツの異なる2人の作曲家が、それぞれの伝統的な音楽様式を受け継ぎつつも、それを新しい方向性へ発展させていった―そんな共通点の感じられるプログラムだと思います。」
そして注目される、トルコ人ピアニストファジル・サイとの共演については―
「そうですね。トルコ人のピアニストとイスラエル人の指揮者。そしてこの曲目。すごく多文化的・多層的なコンサートです。誰にでも自分のルーツ、故郷とその文化があり、人々はそれを携えて外国に出かけていきます。音楽の世界でもグローバル化が図られているのは興味深いですね。ファジルは現在、トルコにおいて政治的にも宗教的にも影響力のある芸術家として注目されています。僕自身の出身地であるイスラエルは、さまざまな文化が混ざり合っている国です。そんな僕らが日本で共演するこのコンサートは、豊かな味わいと無限の色彩にあふれた展開になることでしょう。 最近のファジルは作曲家としての活躍が目覚ましく、僕は今ほとんどドイツで仕事をしドイツ音楽をレパートリーとしています。しかしこのコンサートでは、ファジルは元来のピアニストとしてのキャリアに光が当てられ、僕にとっても別の方向に舵を切る選曲です。僕らの最近の中心的な活動とは違ったことをやるという意味でも、おもしろいコンサートと言えるのではないでしょうか。」
上記インタビュー全文はこちら: www.tpo.or.jp/information/detail-201310interview01.php
日時と場所:
10月25日(金)19:00 サントリーホール
10月27日(日)15:00 Bunkamuraオーチャードホール
演目:
ラヴェル/ピアノ協奏曲 ト長調
リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」作品35
料金:6000~7000円
予約: 東フィルチケットサービス TEL:03-5353-9522 ほかチケットぴあ、イープラス、ローソンチケットなど各種チケットサービス
公演詳細: www.tpo.or.jp/concert/20131027_01.php

ダン・エッティンガー Dan Ettinger(東京フィルハーモニー交響楽団常任指揮者) 
イスラエル交響楽団音楽監督、2009年にはマンハイム国民劇場音楽監督。2003年から08年までベルリン国立歌劇場カペルマイスター兼音楽監督(ダニエル・バレンボイム)助手。ウィーン国立歌劇場、ロスアンジェルス・オペラ、バイエルン国立歌劇場、ワシントン・ナショナル・オペラなど世界の主要歌劇場に出演。09-10年シーズンにはメトロポリタン歌劇場のオープニングに続き、10年には英国ロイヤル・オペラを指揮、11年には国立パリ・オペラ座を指揮予定。新国立劇場には04年『ファルスタッフ』以来毎シーズン登場し、06年新制作『イドメネオ』をはじめ、『ニーベルングの指環』全曲(09年『ラインの黄金』『ワルキューレ』、10年『ジークフリート』『神々の黄昏』)の指揮で大好評を博した。東京フィルには05年4月定期公演以来毎シーズン登場し、創造性あふれる指揮で大きな反響を呼んでいる。2010年4月より東京フィルハーモニー交響楽団常任指揮者。

ファジル・サイ Fazil Say
1970年トルコ生まれ。アンカラ国立音楽院でピアノと作曲を学んだ。17歳でデュッセルドルフのシューマン音楽院に留学。その後ベルリン音楽院で学び、1994年ヤング・コンサート・アーティスト国際オーディションで優勝。その後ニューヨーク・フィル、イスラエル・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、サンクトペテルブルク・フィルをはじめとする世界一流のオーケストラと定期的に共演している。またルツェルン・フェスティバル、ザルツブルク音楽祭、ヴェルビエ音楽祭、ボンのベートーヴェン音楽祭などに出演し、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ウィーン楽友協会、サントリーホール、カーネギーホール、ベルリン・フィルハーモニーなど数々の檜舞台で演奏している。2008年には5日間にわたってファジル・サイ・フロジェクト in Tokyo を行い、大きな話題を集めた。 作曲の才能にも恵まれ、16歳で作曲した「Black Hymns」はベルリン建都750周年記念行事で演奏された。1991年には「ヴァイオリンとピアノのための協奏曲」をベルリン交響楽団と共に自ら初演した。1996年にはボストンでピアノ協奏曲第2番「シルクロード」を初演し、トルコ文化庁の委嘱によるオラトリオ「ナズム」は、トルコの有名な詩人ナズム・ヒクメトの詩を題材に、2001年アンカラでトルコ大統領臨席のもと初演された。2006年にはザルツブルク音楽祭のために「In the Serai(後宮の中で)」を作曲。2007年には日本のアニメーション映画「オオカミくんはピアニスト」の音楽を担当し、この映画は75周年にあたる同年のヴェネチア国際映画祭に出品された。
(招聘元HPより)

新譜紹介 エリ・デジブリ『Twelve』 9月5日発売 輸入販売元:キングインターナショナル 税込価格2300円
「ハービー・ハンコックもほれ込んだ才能。エリ・デジブリ、自身のグループを率いての待望の新作。チック・コリアも目をかける神童ガディ・レハヴィにも注目。イスラエル人としてのアイデンティティと、ジャズの美学が見事に融合した一作。」(ジャケ帯より)
“神童”という言葉を久々に目にしましたが、このCD録音当時、ピアニストのガディはまだ16歳。写真を見ても「子ども」です。でも演奏を聴く限り、彼の年齢を見破れる(聴き破れる?)人はまずいないと思います。そのぐらい奥行と彩があります。この年齢で既にNYのブルーノートをはじめとする檜舞台で活躍中。またドラムのオフリも、昨年現地出張時に会いましたが兵役中のため野球部の中学生みたいな髪型で、こっちも完全に少年…。二人とも、まさにイスラエルジャズメンの“第4世代”。エリやバラクといった若い熟練アニキたちと一緒に是非NYで頑張ってほしいです。…なんだか、若い人たちしかいないのも、イスラエルジャズメンの特徴かもしれません。

エリ・デジブリ Eli Degibri
1978年 ヤッフォ生まれ。 ブルガリア人とペルシャ人の血を引くサックス奏者。 十代の頃からプロのジャズ・ミュージシャンとして活躍し大器の片鱗を見せていた。 1997年、 アヴィシャイ・コーエン(tp)と同じタイミングでボストンのバークリー音楽院に留学。 1999年にはハービー・ハンコック・セクステットのメンバーに抜擢され、 アルバム『 Gershwin’s World』 のレコーディングおよび世界ツアーに同行した。 その後はアル・フォスター、 ミンガス・ビックバンド、 ロン・カーター・カルテットなどに参加。 2003年に『InThe Beginning』 でリーダー・デビュー。 カート・ローゼンウィンケル(g)、 アーロン・ゴールドバーグ(p)といったニューヨーク・ジャズ・シーンの名士たちがその門出をがっちりとバックアップしている。 また2010年にはブラッド・メルドー(p)、 ロン・カーター(b)、 アル・フォスター(ds)と、 こちらにも錚々たるメンバーが参加した 『Israeli Song』 をリリース。 2011年からアヴィシャイ・コーエン(b)の後任として紅海(レッドシー)ジャズフェスティバルの芸術監督に就任。 2012年の初回ユネスコ国際ジャズデーでイスラエルを代表しNYの国連本部で演奏、上原ひろみと共演。
もっと詳しいCD解説:www.hmv.co.jp/news/article/1308120047/

*巻末ミニ・ニュース

シャロウムちゃんが「ゆるキャラグランプリ2013」に参戦中!応援してね♥
ご存じイスラエル大使館公式キャラクターの「シャロウムちゃん」が、「ゆるキャラグランプリ」に今回初めて参加しております。このグランプリはインターネットを通じた一般投票によって順位が決定します。よかったら是非応援してください。
(ゆるキャラグランプリ2013のホームページはこちら:投票期間9月17日~11月8日まで) www.yurugp.jp

鋭意継続中!「あいちトリエンナーレ2013」 /ニラ・ペレグ、アリエル・シュレジンガー
国内外から76組のアーティストが出品し、最先端の現代美術を紹介する日本最大級の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」。美術館や文化センターだけでなく、名古屋市内、岡崎市内のまちなか全体が会場に!トリエンナーレには映像はダンス、オペラなども含まれますが、イスラエルからは現代美術の部門に新進気鋭のアーティストが2名選出されました。
日時: 8月10日(土)~10月27日(日)
場所:
ニラ・ペレグ(映像インスタレーション)
納屋橋会場
納屋橋の南に位置する、ボウリング場として建設された建物。
名古屋市中区栄1-2
開館時間: 11:00~19:00(金曜日~20:00)
休館日: 8/19、9月の毎週月曜(祝日の場合はその翌日)、10/7
アリエル・シュレジンガー(インスタレーション)
康生会場(春ビル)
徳川家康公の生誕地・岡崎城の城下町、東海道の宿場町として発展してきた中心市街地。三河武士発祥の地としても知られる。ショッピングセンターや空き店舗に展示。
岡崎市康生通東2-47
開館時間: 11:00~19:00
休館日: 8/22、9/19、10/17
どちらの会場もまちなかではありますが入場券が必要となります。以下のほかに団体割引やフリーパスなどもあります。
料金:
前売り/一般1400円、大学生1000円、高校生500円
当日/一般1800円、大学生1300円、高校生700円
チケットぴあ、セブンイレブン、ローソンなどでも取り扱い中
問合せ:あいちトリエンナーレ入場券管理センター TEL052-952-7113 (10:00-18:00土日祝休み、会期中は無休)
あいちトリエンナーレ公式サイト:aichitriennale.jp/index.html

いつもイスラエルの文化・芸術にご興味を持ってくださって誠に有難うございます。
今後とも引き続きご指導・ご支援のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

東京都千代田区二番町3
イスラエル大使館 文化部

駐日イスラエル大使館 – Israeli Missions Around The World
embassies.gov.il/tokyo/Pages/default.aspx

関連動画

Israel: 65 Years of Achievement – YouTube
http://youtu.be/kB6AgwmJw5o

Israel – YouTube
youtube.com/Israel

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http://performingarts.jp/J/pre_interview/1109/1.html

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