網走保健所で、犬猫の殺処分の再考
- 2013年04月06日(土) 8:06
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殺処分(さつしょぶん)
愛護動物に関する殺処分の問題点は、法令により「処分することができる(狂犬病予防法)」「譲渡し及び殺処分とする(犬及びねこの引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置)」と自治体に処分する権利を与えているだけであり、必ず殺処分しなければならない義務があるわけではないことである。したがって、殺処分をする権利を行使するかどうかは自治体の意向に委ねられていることになり、自治体によって対応が違うことが問題視されている。(Wikipedia)
連載 殺処分ゼロの歩み (01)
網走保健所、小さな命を守りたい
平成24年度、網走保健所で引き取った犬の殺処分はゼロだった(猫は特殊事情により1匹処分)。「殺処分ゼロ」は、統計資料が残る14年度以降初めてで、関係者は「たぶん過去に例がないのでは」と話す。殺処分を回避するための網走保健所の取り組みを通じて、“小さな命”について考えてみる。「努力が実った、という感じですね」。網走保健所の担当者の声は明るい。昨年4月から今年3月末(24年度)までの1年間にわたり、引き取った犬を1匹も殺処分せずに済んだからだ。
24年度中に引き取った犬は11匹。保護期間中に元の飼い主、新しい飼い主が見つからなかった場合、残念ながら殺処分となる。
過去5年のデータから、保護した犬の総数に対して殺処分した頭数の“殺処分率”を割り出してみる。
殺処分率が最も高かったのは、20年の59%。保護総数34匹のうち、20匹を殺処分した。
過去5年平均の殺処分率は33%。23年までは毎年、何らかの理由で処分されていた。
一方、猫は24年度中に1匹だけを殺処分した。自分の食事もままならなくなった高齢の飼い主から、やむなく依頼されたケースだった。
過去5年で猫の殺処分率が最も高かったのは、21年の83%(保護41匹、処分34匹)。次いで22年の81%、20年の71%などとなっている。
こうしたデータからは、犬・猫の殺処分数を減らすことがいかに難しいかが分かる。24年度、殺処分を激減できた理由はいくつかある。
網走保健所は (1)ペットを引き取る際の飼い主との話し合い (2)HPによる保護犬・猫情報の発信-に力を入れ、小さな命の殺処分を回避してきた。 (大)
北見 網走 オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
2013/04/03掲載(網走市/本紙連載)
http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=69018
連載 殺処分ゼロの歩み (02)
網走保健所の担当者による“再考の時間”
「殺処分ゼロ」は大きな目標だったという。達成するための苦労は、過去のデータと比較すれば容易に察せられる。網走保健所は数年前から、ペットの引き取りを依頼された際、飼い主との話し合いを大切にしているという。飼えなくなったペットの将来について共に真剣に考えることで、「保健所で引き取る犬や猫の数を減らしてきた」(担当者)というのだ。網走保健所には、ペットを飼えなくなった市民からの引き取り依頼が舞い込む。飼えなくなった理由は様々で<引き取り依頼>→<殺処分希望>というケースもあるという。
担当者はこうした依頼を寄せてきた飼い主と話す場合はまず、「保健所で引き取る前にもう一度、ペットの将来について考えてほしい」とお願いする。
担当者は言う。「再度、飼ってくれるように考え直してもらうほか、動物の保護団体を紹介するなど、新しい飼い主を探すための相談などに乗るように心がけています」
実際、網走保健所の担当者によって生み出された“再考の時間”のおかげで、保健所への引き取り希望を取り下げ、ペットとよりを戻した市民もいる。平成24年度、網走保健所で引き取った犬は11匹。過去5年で最も少なく、20年の34匹と比べ三分の一までに減少した。こうした結果は、<飼い主との話し合い>の成果だと思われる。
『すべての人が「動物は命あるもの」であることを認識し~(中略)~人間と動物が共に生きていける社会を目指す』。動物愛護管理法の基本原則に盛り込まれた文章の一部である。
保健所と飼い主が共にペットの将来について考える-。網走保健所の想いは深いが、担当者は少し残念そうに話す。「まだまだ『保健所に(動物を)連れて行くと殺してくれる、殺される』というイメージが根強いと感じます。このイメージを変えていくことも重要だと考えています」 (大)
北見 網走 オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
2013/04/04掲載(網走市/本紙連載)
http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=69047
連載 殺処分ゼロの歩み (03)
小さな命を何度も救ったHP
反響は大きかった。網走保健所が昨春に開設した、保護(引き取り含め)犬・猫情報を発信するHPは、小さな命を何度も救った。普及したインターネットを活用した飼い主探しはこれまで、ありそうでなかった。網走保健所の「どうにかして飼い主を見つけたい」-といった強い思いが、HPの開設につながった。
HPは昨年6月に開設。保護した犬と猫の飼い主を探すことが目的で“本人”の画像をはじめ身体の特徴など各種情報を発信する。その効果は予想以上だった。網走保健所には、迷い犬や猫も保護される。網走市役所が保護するケース、警察に拾得物として届けられたケースなど、様々な理由で飼い主不明の犬・猫はやって来る。
保護情報はこれまで、全戸配布の情報誌などで発信してきた。そこそこ効果はあったものの、HPが加わったことで発信する情報の密度が濃くなった。HPでは犬・猫の画像もチェックできるのが魅力だ。行方不明となったペットを探している飼い主、または「犬や猫を飼いたい」と考えている市民らにとって重要な情報源となっているようだ。
HPに保護情報をアップしてほどなく、新しい飼い主が見つかったケースは珍しくない。「HPをこまめにチェックしている市民もいるよう。電話での問い合わせも増えたような感じです」と、担当職員は手ごたえを感じている。HPの保護犬・猫情報は、主な検索エンジンで「網走保健所 保護犬・猫情報」と入力すればページを開ける。 (大)
北見 網走 オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
2013/04/06掲載(網走市/本紙連載)
http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=69101
関連動画(YouTube)
関連記事
犬の十戒(The Ten Commandments of Dog Ownership,) – Wikipedia
虹の橋 (詩) – Wikipedia
動物虐待(どうぶつぎゃくたい) – Wikipedia
安楽死(Euthanasia) – Wikipedia
関連サイト
保護犬・猫情報
http://www.okhotsk.pref.hokkaido.lg.jp/hk/hgc/dog.htm
保健環境部保健行政室のページ (北海道網走保健所)
http://www.okhotsk.pref.hokkaido.lg.jp/hk/hgc/
24年度の保護犬情報 | 北見市
http://www.city.kitami.lg.jp/docs/1903/
「オホキャラ隊」トップページ
http://www.okhotsk.pref.hokkaido.lg.jp/ss/srk/kanko/oho-chara.htm
オホキャラ隊オリジナルソング | Mission in オホーツク
http://www.mission-okhotsk.com/character/index.html
関連エントリー
保護犬・猫情報のホームページ – 美幌音楽人 加藤雅夫
http://masaokato.jp/2013/03/26/084714
安楽死 の検索結果 – 美幌音楽人 加藤雅夫
http://masaokato.jp/?s=安楽死
動物虐待 の検索結果 – 美幌音楽人 加藤雅夫
http://masaokato.jp/?s=動物虐待
殺処分 の検索結果 – 美幌音楽人 加藤雅夫
http://masaokato.jp/?s=殺処分&paged=2
殺処分 の検索結果 – 美幌音楽人 加藤雅夫
http://masaokato.jp/?s=殺処分
網走保健所 の検索結果 – 美幌音楽人 加藤雅夫
http://masaokato.jp/?s=網走保健所
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殺処分ゼロの取り組みに、全ての自治体が本腰を入れて取り組むべきです。その前提として、安易に飼い猫を捨てる人非人に猛省を促し、罰則も強化すべし。「猫十戒」;涙ながらに拝見しました。
なりひら より 2013 年 4 月 6 日 21:01
「さてそのもののあはれを知るといひ、知らぬといふけじめは、たとへばめでたき花を見、さやかなる月に向ひて、あはれと情の感く、すなはちこれ、もののあはれを知るなり」(本居宣長)
加藤 雅夫 より 2013 年 4 月 6 日 23:44