狂犬病について(在中国日本国大使館からのお知らせ)

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在中華人民共和国日本国大使館の「在留邦人向けメールマガジン」が送られてきました。中国で生活する邦人の皆さまと、これから中国を訪問する皆様にお知らせいたします。

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狂犬病(きょうけんびょう、英語: rabies)は、ラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルス(rabies virus)を病原体とするウイルス性の人獣共通感染症であり、ヒトを含めたすべての哺乳類が感染する。(Wikipedia

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在中国日本国大使館からのお知らせ

狂犬病について

~ペット・野生動物に咬まれたら、症状が無くても直ちに医療機関へ~

2012年7月

在中国日本大使館

1.中国における狂犬病の発生状況等

 衛生部の発表によれば、2011年の中国における狂犬病の死亡者は約1,900人でした。これは2010年の死亡者数約2,000人と比較すれば減少していますが、狂犬病による死亡者数は中国での伝染病による死亡者全体の12%を占めており、また、中国においてエイズ、肺結核の次に死亡数が多いことから、引き続き警戒が必要です。中国全土のうち、狂犬病の発生が多いのは広西自治区、貴州省、四川省、湖南省、広東省の5地域等となっています。

 これまで中国滞在中の日本人が感染したとの情報はありませんが、2006年、フィリピンで犬に咬まれた日本人が日本帰国後に狂犬病を発症、死亡する事例が2例発生しました。日本での発症例は36年ぶりでした。世界各国で存在する病気なので、他国に渡航、滞在される場合も注意が必要です。

2.北京市における状況

 北京市によれば、狂犬病により2010年に9人、2011年に4人、今年(2012年)に入ってから6月末までに、既に5人が死亡しています。今年は狂犬病発生数が上昇傾向にあるのでご注意ください。

 北京市における狂犬病の発生状況は、地方で咬まれたケースをのぞけば、1994年から2004年までは11年連続で発生しておらず、全国から見れば比較的、狂犬病の発生率が低い状況でした。しかし、2005年以降は、毎年狂犬病による死亡が発生しています。

 また、北京では、24時間対応の狂犬病指定病院が113カ所あります(中日友好病院も指定)。犬等の動物に咬まれた後に狂犬病ワクチンを接種した者は、今年1月から5月まで、6万人以上います。

3.狂犬病について

(1)感染源

 狂犬病は、日本では撲滅された感染症ですが、世界中では年間約5万5千人の感染者がでています。狂「犬」病という名称ですが、犬に限らず、猫やイタチ等他の哺乳動物からも感染することがあります。狂犬病に感染した犬等の動物から咬まれることで、その傷口から唾液中に存在するウイルスが体内に侵入します。

 なお、狂犬病の疑いのある動物になめられただけでも、その部位に大きな傷があったりした場合は、その部位から感染する可能性があるので注意が必要です。

 狂犬病は通常、ヒトからヒトに感染することはなく、感染した患者から感染が拡大することはありません。
また、犬肉を食べる習慣が中国の一部で見られますが、念のため加熱調理しておくべきです。

(2)症状

 ヒトの場合、潜伏期間は9日~数年(通常20~60日)、発病率は32~64%(咬まれた傷口の大きさや体内に入ったウイルスの量等で変わってきます)で、発病した場合はほぼ100%死亡します。症状は、強い不安感、一時的な錯乱、水を見ると首(頚部)の筋肉がけいれんする(恐水症)、冷たい風でも同様にけいれんする(恐風症)、高熱、麻痺、運動失調、全身けいれんが起こります。その後、呼吸障害等の症状を示し、死亡します。発症前に感染の有無を診断することはできません。

(3)予防方法

 日本では狂犬病が撲滅されているため、その危険性を忘れがちですが、中国では現在も感染者が存在する病気です。中国へ渡航、滞在される方は次の点にご留意下さい。

 ・動物には、むやみに手を出さない。

 ・具合の悪そうな動物には近づかない。

 ・青空市場等での犬や猫等の購入は避ける。他の感染症のリスクがあるので、鳥やハムスター等の動物の購入も避ける。

 ・予防接種(暴露前接種)

 渡航、滞在先で動物を対象に活動する場合や付近に病院がない地域に滞在する場合、事前に狂犬病ワクチンを接種することをおすすめします。ワクチンは初回接種後、30日目、6~12ヶ月後の計3回接種します。予防接種は日本国内の病院及び各検疫所等で受けられます(検疫所のHP(http://www.forth.go.jp)で紹介しています)。

 なお、事前に接種している場合でも、狂犬病の疑いがある動物に咬まれた場合、追加接種(2回)が必ず必要である事を、強くご留意下さい。

4.万一犬猫等に咬まれた場合の対策

 狂犬病の疑いのある動物に咬まれてしまった場合、まず石けんを使って、よく洗って(傷口を口で吸い出したりしない)、できる限り早く病院で傷口を治療し、ワクチン接種をします。暴露(咬まれた)後、合計6回の接種が必要とされており、信頼できるクリニック、病院で行うことが必要です。

 なお、咬んだ動物の特定ができ、予後を観察できる場合、咬まれてから2週間以上その動物が狂犬病の症状を示さない場合には、咬まれた時に狂犬病を感染した可能性を否定できるので、暴露後のワクチンの連続接種を中止できます。

 北京では、在留邦人の方の利用が多い病院であれば、概ねワクチンの接種が可能です(北京市の公共衛生電話「12320」でも紹介しています。リストは下記リンク参照。)。地方では、省、市、県レベルで設置されている「疾病予防控制中心(日本における保健所に相当する機関)」で概ね接種できます。

(リンク)

・外務省海外安全ホームページ/感染症関連情報(http://www.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/index.html

・厚生労働省(狂犬病について)(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/index.html

・北京市指定狂犬病外来( http://www.bjcdc.org/news.php?id=34608

・北京の医療機関リスト(ワクチン接種が可能かどうか事前に確認が必要)(http://www.cn.emb-japan.go.jp/consular_j/hospital_j.htm

ご意見やご提案については、こちらへアクセスして下さい。
http://www.cn.emb-japan.go.jp/index_j.htm

在中国日本大使館
http://www.cn.emb-japan.go.jp/index_j.htm

関連エントリー:

狂犬病 の検索結果 – 美幌音楽人 加藤雅夫
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