成功の鍵は中国との物差の違いの理解(和僑ニュース)

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和僑会(香港)からのメールマガジン:海外で働く日本人(和僑)を応援する「和僑ニュース 第140号」が送られてきました。日本及び世界各地の和僑人の皆様へお知らせいたします。

和僑会(わきょうかい)は、香港・中国本土を拠点に世界で活躍する日本人企業家(和僑)組織で、香港・シンセン・シンガポール・台北・モンゴル・北京に設立。 世界17地域で行われている各和僑会の活動は、和僑会ラウンドテーブルで確認ができる。 (Wikipedia

【Wakyo News】
海外で働く日本人(和僑)を応援する『和僑ニュース』 2011/8/3 (第140号)
豪華2大特集 成功の鍵は中国との物差の違いの理解

【1】本日のトップニュース
(1)北京和僑会1周年記念パーティー、北京で挙行!!
 人民網日本語版『People’s Daily Online』(7月27日付)に北京和橋会が紹介されました。
 詳細はこちら:http://j.people.com.cn/94475/7452723.html

【2】がんばれ社長!武沢信行氏からのメッセージ 2011年8月号
 和僑会の皆さん、こんにちは。今年の日本は梅雨入りも梅雨明けも例年より半月ほど早く、7月上旬から中旬にかけては連日猛暑が続きました。「果たしてこの夏は電力供給が大丈夫か?」と毎日のように報じられましたが、7月20日ごろに台風6号が上陸したのをきっかけにここ二週間は、ずっとしのぎやすいお天気が続いています。夏らしさはまったくなく、個人的には少々もの足りません。暑くなれ!日本、です。
 トヨタなど、大手製造業が平日休日に切り替えたのも功を奏して電力の供給不安は遠ざかっています。しかし、福島原発の問題が長引いていると、東北産の農産物や畜産物の出荷停止問題など、日本の景気の足を引っ張っる問題が存在します。
 そんな中ではありますが、一時にくらべ、経営者の景況感は回復傾向にあります。大震災直後の不安と恐怖を克服し、しっかりと地に足をつけて経営していくことの大切さを日本の経営者が再認識しはじめたからだと思います。もちろん、私たち和僑会のメンバーが発信する積極的で勇気あるメッセージは間違いなく日本の経営者や起業家に元気を提供しています。いまこそ和僑会らしくありましょう。

さて、今月のショートコラム。
 北海道のある湖のほとり。ここは天然温泉も出ることから大型ホテルや日本旅館がいくつも林立し、互いにしのぎを削ってきました。ところが最近、はっきりとAホテルが優位に立ち始めました。その理由は中国人観光客の誘致に積極的に取り組んできたのが功を奏し始めたのです。
 もともと、中国人旅行者があまりお好きではない周辺の経営者はその理由をこのように語っています。
・日本の伝統文化である温泉マナーを中国人は守ってくれない。身体を洗わずに平気で湯につかるし、タオルを湯船につける。これじゃ、日本人旅行者が去って行ってしまう。
・売店で売っている商品を、箱から中味をとり出して入念に吟味し、そのあげく買わない。彼らの一行が来ると売場が荒れてしようがない。
・客室の部屋のとびらを開けたまま室内で大声で話すので、廊下から声が伝わって他の客から苦情が出る。だから、本音をいえば中国人の団体客にはご遠慮願いたいが、このご時世ゆえ、甘んじて注文を受け入れています。
 一方、中国人旅行者をメインに集客し、みごとに成功しているAホテルの経営者は中国人旅行者をこう語ります。
・(中国の)皆さんは、日本のことに興味津々で日本のマナーや常識、風習というものをバス内セミナーでお伝えしたり、リーフレットを作って解説しますと熱心に耳を傾けられますよ。そうした話題もきっと土産話のひとつにされるのでしょうね。
・中国の入浴と日本の入浴の違いについても前もって丁寧に説明いたします。そうすると、旅行者の多くが興味深そうに日本的入浴法を真似しようと試みてくださいます。
・売店の商品についてですが、中国では日本ほど品質管理が徹底されていないので、見本品とパッケージの中味が異なっていることが少なくありません。だから旅行者もその癖が日本でも出るのですが、日本で売られている商品については箱の中味を確認する必要がないとお教えするか、どうしても開封したいときは、店員にやってもらうようにお教えします。もしくは売店側もそれをふまえた対応をすればよいだけですから、なにも問題はありません。
・客室内でのマナーについてですが、そもそも中国の農村部では大家族制であり、比較的大きな家に住んでおられます。そんな旅行者の方が、日本の狭いホテルや旅館の客室に入られたときまず感じることは「狭い」ということです。すこしでも息苦しさを減らすために、ドアを開放されるのが本能のようなものでしょう。しかし、それも日本のマナーや風習といったものを前もって説明させていただきますと、それに合わせて下さるものです。
 つまり外国と日本はそもそも「違う」ということを理解するきもちがどの程度あるかということです。こちらが一方的に理解を求めるだけでなく、我々も相手がなぜそうするのかを理解したとき、相互理解が始まるのです。これはなにも中国ビジネスに限った話ではないでしょうが、A社長のような発想をすることが海外ビジネスではとても大切なのでしょう。
 そのことは本場中国でも昔から言われていることであります。
 「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」(孫子)

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【3】本日の特集 上海和橋会の連載コラム 最終回
タイトル:上海和僑会会長 藤岡久士さんインタビュー
海外起業「OVERSEAS」和僑マガジンの編集をしております西谷です。今回は上海和僑会の会長で、ラーメン店「よってこや」やスパゲティー専門店「五右衛門」など飲食店を経営している藤岡久士さんのインタビューをご紹介します。藤岡さんは1972年横浜生まれ2000年に上海に駐在。2004年に退社し会社を設立しました。
――起業のきっかけは?
親族にサラリーマンが一人もいなかったので、いつか独立して会社を作りたいという気持ちは小さい頃から自然とありました。実家の商売と関係あるところの方がやりやすいだろうと思い、大学卒業後は充填機メーカーに就職し、起業のチャンスを探していました。2000年に上海に駐在になり、会社に対しても数字で結果を出せた。イートアンド(当時大阪王将)とJVを設立する話がまとまったので、中国での起業を決めました。
――中国での飲食ビジネスのポイントは?
日本での成功事例をそのまま持ってきて失敗するケースがある。例えば、「うちのオムライスは日本ですごく売れていて、友達の中国人もすごくおいしいって言っているからそのまま持って来たい」というもの。日本で働いている数人の中国人の意見だけで、上海で売ろうというのは無理があるのでは。
――従業員の教育で気をつけている点は?
言い続けることが大事。安定した味、適切な提供速度、気持ちのいいサービス。入りたくなるような雰囲気作り…などなど。言われるほうだって疲れるかもしれないけど、でも大切なことは言い続けること。
――中国は変化が激しいと言われますが。
お客さんの質も以前に比べて変わってきている。昔だったらクレームにならなかったようなことも、今ではクレームになるんです。従業員の態度や商品提供のスピードなど、中国の消費者は今まではそこまで高いものを求めていなかった。それが最近では、消費者としての意識が急速に芽生えてきています。
――日本人と中国人の違いで感じることは?
日本と中国ではものさしが違う。その違いというのは、なかなかストレートに表現できるものじゃないと思います。日本人は何でも頭で分かろうとして、方程式が解けないと「なんで?」となってしまう。本社と駐在員の間のギャップというのは、単に力関係の違いだけでなく、そういうものさしの違いをうまく説明できないことにもあるのではないでしょうか。
――今後の展望は?
中国全土に店舗を拡大していきたいと思っています。

今春オープンしたパスタ専門店「五右衛門」も、順調に客足を伸ばしているようです。今後の活躍が楽しみです。
・洋?屋五右衛門「南京西路四季坊店」上海市静安区?江路169号四季坊2楼240室
・洋?屋五右衛門「浦東環球金融中心店」上海市浦東新区世紀大道100号 上海環球金融中心B1F

【4】 イベント・お知らせ
日本
(1)【東京】第9回東京和僑会オープンフォーラム 9/14(水)【NEW!!】
 ⇒ 詳細/申込:http://www.tyo-wakyo.com/koenkai/openforum-vol9/index.html
中国
(1)【北京】「一木(いちもく)会」#7 8/4(木)12:00~14:00
 ⇒ 詳細/申込:http://wa-kyo.net/ (和僑会ラウンドテーブル)
(2)【深セン】第47回深セン和僑会定例会 8/6(土)18:30~20:00
 『貧乏博士課程社長が、インドネシア和僑の大富豪に学び年商を35倍にするまで』
 講師:ホープフル・モンスター株式会社 黒岩将(クロイワショウ)氏
 ⇒ 詳細/申込:深セン和橋会事務局(E-mail:szwakyo@gmail.com)
(3)【東莞】第二回東莞和僑会 8/6(土) 15:00~19:00
 講演テーマ:モチベーション向上-事例研究 / 講師:佐藤実氏
 ⇒ 詳細/申込:http://wakyo.holy.jp/dg/?p=93
(4)【北京】「三木(さんもく)の会」#10 8/18(木)18:00~21:00
 ⇒ 詳細/申込:http://wa-kyo.net/ (和僑会ラウンドテーブル)
タイ王国
(1)タイ王国和僑会早朝勉強会 8/18(木)18:30~21:00【NEW!!】
 ⇒ 詳細/申込:http://wa-kyo.net/ (和僑会ラウンドテーブル)
(2)タイ王国和僑会早朝勉強会 8/20(土)6:30~8:30
 ⇒ 詳細/申込:http://wa-kyo.net/ (和僑会ラウンドテーブル)
(3)タイ王国和僑会異業種交流会 8/24(水)18:30~22:00
 ⇒ 詳細/申込:http://wa-kyo.net/ (和僑会ラウンドテーブル)
(4)超∞大学バンコク講演 9/18(日) 12:30~15:00【NEW!!】
 テーマ:夢の見つけ方とかなえ方
 「ステージから見える世界」 水野清仁(元ジャニーズ事務所所属)
 「アフリカに学校を建ててみた」佐藤慧 (フィールドエディター)
 「夢の見つけ方とかなえ方」 松永真樹(株式会社globe代表取締役)
 ⇒ 詳細/申込:http://wa-kyo.net/ (和僑会ラウンドテーブル)

【5】 編集後記
現地に住み、現地で仕事をすると言う事の重要性を改めて認識する出来事があった。先日、私が経営する店舗の隣の紳士服メーカーのFCオーナーと会話する機会があった。彼は店舗の賃貸を5年の固定家賃で契約したとの事。理由は、不動産の上昇率を考慮すると年々家賃は上昇するので、来年以降、自分の店舗は他店と比べて経費面で競争力が出てくるのだと。
本地は、上海より車で2時間半程度はなれたB級都市だが、確かに不動産の上昇が激しいエリアである。よって思考ロジックとしては確かにそう考えられる。だが実際にはこの場所は販売時期には地価が高騰していた為、家賃の設定が高く、1年前からテナントが入らない状況が続いていた。
地価の情報に消費の上場が伴っていない”ネジレ”状態になっていた為だ。事実、不動産価格は上昇しているにもかかわらず、テナント家賃は値下がりしている。
現地に居る我々は、この様な情報をいかに多く収集できるかも、自身の価値なのだと改めて認識した出来事だった。
4回に渡り、上海和僑会を紹介させて頂きました。それでは今年の11月25日、26日に開催される第3回和橋アジア大会in上海で皆様とお会いできるのを楽しみにしております。(上海和僑会 秋山)

メールマガジン『和僑ニュース』
【和僑会の使命】
和僑会は世界で起業する人、起業家を目指す人、企業のリーダーを目指す人、総ての『和僑』の人達の育成と支援に尽くす。また、世界の様々な中小企業との交流により和僑メンバーの事業発展に貢献するものである。
【和僑会の理念】
1.和をもって貴しとなす。思いやりを持って人に接する。
2.共存共栄、相互扶助。
3.地域社会への貢献。
【発行】和僑会
【住所】Unit 605, 6/F., Nanyang Plaza, 57 Hung To Rd.,Kwun Tong, Kowloon, HK
【TEL】(852) 3153-1400 【FAX】(852) 3153-1499
【ホームページ】http://wa-kyo.net/(和僑会ラウンドテーブル)
【E-mail】info@wa-kyo.org
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