日加両国の心の絆(きずな)

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トロント(カナダ)の e-nikka編集長・色本信夫さんから、e-nikkaメールニュース配信 2011年(平成23年)6月16日号が送られてきました。日本の皆様へご案内いたします。

ロゴマーク: 「がんばろう!日本」(観光庁)

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被災地取材した中村ゆきさんのドキュメントに期待

カナダの日本語テレビ番組「ワイワイ・ワイド」で6月12日、「東日本大震災特別番組」が放送された。番組プロデューサーの中村ゆきさんが東北の被災地を訪ね、取材したルポだった。ふだんカナダで見る通常番組の雰囲気とは大いに違うものが感じられた。まず被災現場を目のあたりにした中村さんの驚きの表情。実際に現場に行った人が発する生の声だ。

泥とがれきの中に飛び込んで取材する中村さんの顔は、粉塵と悪臭を避けるためなのであろうか、ゴーグルと防塵(ぼうじん)マスクでがっちり固められていた。愛する家族を津波で亡くした人のインタビューでは、彼女自身の瞳が涙で濡れていた。まさに日本の歴史上、最悪の事態なのだということを番組を見る人だれもが痛感させられたと思う。

トロントからの千羽鶴や激励の絵と手紙を被災地の学校生徒に届けた中村さん。日加両国の心の絆(きずな)を伝えるメッセンジャーのようにも見えた。

数年前、広島、長崎を訪れ、ドキュメンタリー映画「ノーモア広島、ノーモア長崎」の製作・監督を務め、みごとドキュメンタリー部門賞を受賞した実績のある彼女のこと、今回の震災取材でも優秀なドキュメンタリーフィルムを作ってくれるに違いない。期待しています。

 
「原発で手足ちぎられ酪農家」
イタリアで原発の是非をめぐる国民投票が行われ、6月14日までに開票がすべて終了した。投票率は54.79%で半数以上ということで国民投票が成立。結果は、原発凍結賛成が94.05%と圧倒的に多数を占めた。凍結反対は5.95%であった。原発推進政策を掲げていたイタリア政府は原発再開凍結へと方針転換。これで、欧州ではドイツ、スイスに続いてイタリアでも原発が凍結されることになった。

国民の意思を尊重して政府が素早く政策転換をする国。日本の場合は、これらの国々とは事情がちがうのであろうか。世論調査の結果を見ると、原発反対が増えているなかで、依然として「原発は必要だ」とする意見が少なくない。

だが、3カ月以上たった今なお、事故の収束作業が一向にはかどらない福島第一原発。この事故のため、町に、海に、野に、山に広がる放射能汚染の恐怖、住民の原発憎悪、政治不信、不安定な仕事、夢のもてない生活、東京電力の経営悪化、等々、マイナス要素は計り知れない。これほどの犠牲を払ってまでも原子力で電気を作る設備は必要なのか。われわれはよく考えるべきだと思う。

折しもニュースの片隅に、福島県相馬市で牛を飼育する酪農家の50代の男性が「原発さえなければ」と書き置きを残し首つり自殺を図ったと載っていた。牛舎の黒板に「原発で手足ちぎられ酪農家」と辞世の句(?)が書かれていたそうだ。なんともお気の毒な話ではないか。

編集部より】日本の原発政策は今後どうあるべきか、についてご意見のある方は編集部までお寄せください。

それでは、今週も「e-nikka」をお楽しみください。(色本 信夫)

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2011年6月12日「スカーボロ・ミッション桜植樹式」enikka1video
 
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加藤 雅夫
@bihorokato 北海道美幌町
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2 件のコメント

  1. 26日・金谷武洋氏ふるさと北見で講演

    カナダ・モントリオール大学東アジア研究所日本語学科科長
     北見市出身で現在はカナダ・モントリオール大学東アジア研究所日本語学科科長の金谷武洋(かなやたけひろ)氏(59)が、ふるさと北見市で「日本語を世界に発信する」と題し、講演する。26日(日)午後1時半〜3時半、会場は北見工業大学総合研究棟2階多目的講義室。近年話題となっている著書「日本語に主語はいらない」(講談社選書メチエ)などで知られ、めったにない機会となりそうだ。

    続き→ http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=53398
    北見 網走 オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩 2011/06/22掲載(北見市/行事・告知・文化)

    加藤 雅夫 より 2011 年 6 月 22 日 14:18

  2. sapporocalgary さんのチャンネル:


    Hokkaido Jinkai 2010: 北海道人会2010バンクーバー (sapporocalgary

    加藤 雅夫 より 2011 年 6 月 22 日 23:12

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