検証 前後で違うナンバープレートの車 (北海道北見市)
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検証 前後で違うナンバーの車 (1) 2019/07/05掲載(北見市/社会・本誌連載) 車のナンバーひらがなが前後で違い 今年の車検で発覚?乗れない事態に / 北見市留辺蘂の男性(63)が6月下旬、自家用車の車検を受けたところ、車のナンバーの表記の一部が前後で異なっていることが判明。車検証が発行されず、車に乗れない事態となっている。男性には身に覚えがなく「この車は定期的に車検を受けて違反や事故もなく11年乗ってきた。一体どうしてこんなことに…」と困惑している。購入してから何度も車検を受けてきた車のナンバーが実は前後で異なっていた…そんなことがあり得るのか? 取材した。 所有者、留辺蘂の男性も困惑「車検受け11年乗ってきたのに」 ナンバーのすり替え疑うもアルミ製の封印に交換された形跡なく / 男性の車は札幌在住時の平成20(2008)年に車検が1年残っている状態で購入した中古車。キャンピング仕様の国産大型SUVだ。その後4回の車検を札幌で受け、留辺蘂に転居。29年には北見運輸支局で車検を受け合格している。しかし、今年の車検時にナンバープレートの表記が前と後ろで異なっていることを指摘されたという。 このナンバーは、管轄の運輸支局を表す地名やほかの数字は同じで、ひらがな表記だけが違っていた。しかも、車検証に記載された自動車登録番号と同じひらがなのナンバーが前側で、封印が施された後ろ側に車検証の記載と異なるナンバーが付いている状況だった。 検査場の所長(独立行政法人自動車技術総合機構の北見事務所)から報告を受けた北見運輸支局の登録担当者は「前後のナンバーが違うというケースは通常であればありえないこと」と話す。 男性は、検査場の所長から「前回の車検時に前後を確認した」と聞いている。登録担当者からは「平成29年の車検から今回までの2年の間に、ひらがな違いのナンバープレートを誰かが不正に入手し、何らかの形で封印を施した可能性もある」と聞いた。 男性は「自分も、この車に乗ることがある息子にもまったく身に覚えがない。ナンバープレートを前後で変え、しかも封印のある後ろ側をなんて、そんなことをするメリットは何もないですから」。 もしかして自分が気付かぬうちにナンバープレートがすり替えられていたのでは-。男性は念のため警察に盗難届を提出した。車を確認に来た2人の警察官が、ひらがな違いの後ろ側のナンバーは過去2年の間に交換されたものではなく、もっと古いということ。封印は本物であると確認したものの、番号違いでも現物のナンバーがある以上、盗難届としての受理は難しいとされた。 アルミ製の封印は台座も白く錆びており、近年に施されたようには到底見えない。また検査場の所長もこの封印が本物であると報告している。〈続く〉(公) (オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩)
検証 前後で違うナンバーの車 (2) 2019/07/06掲載(北見市/社会・本誌連載) 後ろのナンバーは違う車のもの? / 前後で異なるナンバーが付いていた車。持ち主の男性は、今までその事実を知らず車に乗ってきた。車検証と異なるナンバープレートを付けることは、道路運送車両法違反となる。「法にふれてまで、ひらがな違いのナンバーを付ける意味なんてありません。もし、交通事故を起こしていたら保険が使えたかどうか…そう考えるとゾッとします」と不安がっている。 通常は2枚ひと組で交付 ひらがな違いは「あり得ない」 道運輸局でも過去の事例なく「原因不明」 / 北見運輸支局の登録担当によると、男性が車を購入する6年前の平成14年に、車検証に記載されている「す」のナンバーに変更された記録があった。一方、後ろ側のひらがな違いの「さ」のナンバーは、別の持ち主に対し14年以前に交付されており、24年には抹消登録された記録が見つかった。 登録担当は「再交付しない限り同じナンバーが交付されることはないため、通常は2枚ひと組しか存在しないんです」と話す。では、先に別の車に交付された「さ」のナンバーが、男性の車の後ろ側に付いているのはなぜか。 登録担当は「ひらがな違いのナンバーにはおおよそ1万枚の差がある。札幌の8ナンバーの場合だと、同じ数字のナンバーが交付されるのに約3年はかかると聞いている。約3年後に同じ数字のナンバーが交付されるときに、別のひらがなのナンバーを2枚ひと組にして同時に交付することは通常ならあり得ないため、やはり原因不明です」と繰り返す。 北海道運輸局にも過去、車検時に前後ナンバー違いの車が見つかった事例がないか尋ねてみたが「確認されていない。通常ならばあり得ないことです」という返答だった。 「さ」のナンバーは、いつから男性の車に封印されていたのか。平成14年にナンバーが交付される際、手違いで「さ」のナンバーが2枚交付されたと仮定すると、同一ナンバーが2枚しか存在しない都合上、本来「さ」のナンバーを付けるべき車に「す」のナンバーが交付されていたことになる。すると2台の車両が数回の車検を“ひらがな違い”のまま乗り切ったことになるのだが、それも「通常ならばあり得ない」話。何より男性の車のナンバーは前側が「す」で、後ろ側が「さ」となっている事実がある。謎は深まるばかりだ。〈続く〉(公) (オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩
検証 前後で違うナンバーの車 (3) 2019/07/09掲載(北見市/社会・本誌連載) 前ナンバーは破損し再交付 / 取材を進めるうちに新たな事実が判明した。男性が車を購入した平成20(2008)年から1~2年後、札幌でのこと。自宅駐車場に停めていた車に除雪作業車が押し出した雪塊が当たり、前側のナンバープレートが破損したことがあるというのだ。「この時は除雪業者の責任で、ナンバー再交付の手続きと取り付けをしてくれた」と振り返る男性。「前後でナンバープレートの色が違うでしょ。前のほうが新しいから白いんです」 北見陸運支局では履歴見つからず 人的ミス否定せずも「原因不明」 / 再交付の際に、車検証に記載された正しい「す」のナンバーが取り付けられたのは間違いない。その正確な時期を知るため、再交付の記録を北見陸運支局に調べてもらったが、不思議なことにその履歴が見つからなかった。 記録がない理由を同支局は「当時の機械処理での入力時に人的ミスで抜けた可能性がないとは言い切れないが、履歴が残っていないことも原因不明です」と答える。 ここで改めて疑問に思うのは、黄ばんで古く見える後ろ側の「さ」のナンバーが、いつから男性の車に封印されていたのかということ。男性は「北見運輸支局の登録担当から『さ』のナンバーの車は平成24年に大阪で抹消登録され、ナンバーは札幌の管轄に返却された。車は海外に輸出されたと聞きました」と話す。これについては後に、正しくは同年に札幌でナンバー返納、抹消登録され、その後車が大阪から海外に輸出されたことが分かった。 では、抹消登録された平成24年以降に、本来の「さ」のナンバーを誰かが不正に入手し、男性の車の後ろ側のナンバーとして取り付け、再封印を施したのか?「誰であってもそんなことをする理由はないはずです。何のメリットもありませんから」と男性は語る。 そもそもナンバーの不正入手は可能なのか。抹消登録後のナンバーの処理について北海道運輸局は「ナンバーが返納されたところで交付代行者が裁断または穴を開けて使用不可する。その後は鉄くず扱いで処分業者に引き渡している。少なくとも、そういった手順を踏んでいる限り、第三者に不正に渡ることがないよう対策を講じています」と回答した。 再交付前に付いていた前側のナンバープレートは、車検証に記載された「す」だったのか、それとも間違いの「さ」だったのか。同じナンバーは2枚ひと組なのだから、後ろ側の古いナンバーと同じ「さ」が付いていた可能性はないだろうか?だとすると封印のある後ろ側に、車検証と異なる「さ」のナンバーが17年の間付いていたことになるのだが…。 〈続く〉(公) (オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩)
検証 前後で違うナンバーの車 (4) 2019/07/13掲載(北見市/社会・本誌連載) 作業は人の手、絶対ないとは… / 日本の車は車検証とナンバーで管理され、後ろ側のナンバーには封印が施されている。封印は、国によって登録されたナンバーと車両が一致していることを表し、それを正しく取り付けたことの証であり、安易に取り外したりすることを防ぐ意味も持ち合わせているはずのものだ(軽自動車やバイクにはない)。だが今回のケースでは、その封印がある後ろ側のナンバーが車検証の記載と異なっている「通常であればあり得ない」状況になっていた。 可能な限り調査も「全くの原因不明」 乗るためのナンバー変更は自費「納得いかない」 / これまでに分かったことのポイントは (1)古く黄ばんだ後ろ側ナンバーは封印されているにも関わらず車検証に記載の「す」ではない。 (2)平成29年の車検以降に後ろ側の「さ」のナンバーが交換された形跡はない。 (3)「す」のナンバーは前側に付いており再交付された過去があるが、それ以前に付いていた前側のナンバーは「す」か「さ」か不明-などだ。 同支局によると、車検の際には検査コース入口でまず車両の車台番号とエンジンに打刻されている原動機型式、ナンバーを車検証と照らし合わせて確認。その後、車体・灯火類など外観をチェック。後方でもナンバーや灯火類などを確認している。 しかし、前後のナンバーが違っているなど「通常ならあり得ない」ことなのだから、数字を重視するあまり、ひらがなの違いに気がつかず、過去の車検で見落としていた可能性はないだろうか? 同支局は「人がやっていることなので、絶対にないとはお答えできないが…正しい手順で確認している」と話す。 男性の車のナンバーについて同支局は「可能な限り調査したが、履歴などを見ても手がかりを見つけられず、どの時点で、どのようなことが原因で、違うひらがなのナンバーが付けられたのか分からない。使用者の方には申し訳ないが、正規の手続き(ナンバーの変更)をしていただきたい」とコメントしている。 一方、男性は「手違いで最初から車検証と違うナンバープレートが交付されていたのだと信じていますし、事務処理や封印、車検制度にも問題があると思う。しかも、保身に走っているようにしか見えない対応には納得がいかない」と憤る。 また「自分に落ち度がないのに、自費で手続きするのもおかしな話。ナンバーを変更してしまうと、この事実がなかったことになる」と懸念。この時点まで、この車に乗るのはあきらめ前後違うナンバーは変えずに残し、車ごと展示することも検討していた。〈続く〉(公) (オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩)
検証 前後で違うナンバーの車 (5) 2019/07/19掲載(北見市/社会・本誌連載) 運輸局「正規ナンバー送ります」 / 前後で違うナンバーの車が存在していた問題で、大きな進展があった。札幌の北海道運輸局から男性に連絡があり、車検証と異なる「さ」のナンバーが封印されている後ろ側に、車検証に記載されている正しい「す」のナンバーを「速達で送るので、期限までに間に合うよう付けてほしい」との提案があったという。男性は「再交付の手続きはまだしていなかったのに…どうして」と不思議がる。 再交付の手続き前に「期日内に取り付けを」 「問題解消のための提案」原因究明うやむやに? / 男性の車の自動車検査標。車体検査には合格したが、ナンバーが前後で異なるため「番変あり」と書かれている。右側の走り書きは再検査の期限。「もちろん、自分でナンバープレートを変更するなんてことはあり得ません」と男性 男性の車の自動車検査標。車体検査には合格したが、ナンバーが前後で異なるため「番変あり」と書かれている。右側の走り書きは再検査の期限。「もちろん、自分でナンバープレートを変更するなんてことはあり得ません」と男性 前後のナンバープレートが違うことが分かり、車検に通らなかったのは6月28日のことだった。「車を預けた整備工場から連絡を受けたんです。このままでは自走できないため仮ナンバーを申請し、それを付けて整備工場まで戻ってきたそうです」と男性。 自分の車のナンバープレートが前後で違っているなどとは夢にも思わなかった男性は、北見運輸支局に問い合わせた。同支局の登録担当から「車体の検査は合格済みなので、前後正しいナンバーを付ければすぐに車検証が交付される」と聞いたという。 ここで言う正しいナンバーとは、新しい北見ナンバーへの変更、もしくは車検証に記載された札幌「す」のナンバーのこと。男性は再交付の申請の前に必要となる、車庫証明などナンバー変更の準備だけは進めていた。再検査の期限は2週間と決められており、男性の場合は7月12日までだった。これを過ぎると最初から車検を受け直さなければならない。 「前後のナンバーが違うため車検に通らないと聞いたとき、北見運輸支局に『身に覚えがないのだから正しいナンバーを付けてほしい』と話したが『できない』と言われた。それが急に一転したのはどうしてでしょう」と男性は語る。 これについて北海道運輸局管理課は「(前後のナンバーが違うという)通常ではあり得ない状況があり、早急に解消するための方法として提案させていただいた」とコメントしている。 男性は「本来の『さ』のナンバーの車はもう抹消登録されているのだから、私の車に間違って付いている後ろ側のナンバーを早く回収してしまいたいという思惑を感じる。原因がはっきりしない中では、やはり納得がいかない。期限に間に合わなくなるからという理由でナンバーを交換したら、真相が見えなくなってしまう。原因究明をしっかりしてもらいたい」と話している。〈続く〉(公) (オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩)
検証 前後で違うナンバーの車 (6) 2019/07/25掲載(北見市/社会・本誌連載) 納得できない「原因不明」 / 7月8日、男性は北見運輸支局を訪ね支局長、登録担当と面会した。男性の車は6月28日の車検時に車体検査は終わっているため、前後で違うナンバーの問題が解決すれば車検証が交付される。しかし、認識のすれ違いや男性の仕事の都合などもあり、このままでは12日までの期限に間に合わなくなることから、今回のようなケースでは前例がないが制度内の範囲で期限を延長する異例の措置が取られた。 異例の措置「制度内の範囲で期限延長」 ナンバー変更手続きに不備はなし…回答に不信感も / 話し合いの中では、前後のナンバーが違うため自走できない男性の車を検査場まで運ばずに済むよう、同支局の登録担当が男性の車の保管場所まで出向き、ナンバーを取り付け封印することも決まった。また、車検証に記載された前側の「す」のナンバーと、封印が施された後ろ側の「さ」のナンバーのどちらに法的効力があるのかという男性の質問に、北見運輸支局は後日、文書で回答した。 これによると「車両法11条では、登録を行い、登録番号標(ナンバープレート)の交付を受けて、封印の取り付けを行うこととされていることから、登録が正しく行われている場合は、車検証に記載のナンバーが正しいと言えます。今回のケースは、現車に打刻されている車台番号と前面ナンバーは車検証と合っていて、後ろのナンバーが違っていたことから、車検証が正しく、車検証に記載のナンバーに法的効力があると言えます」と回答。その根拠として車両法の各規定を挙げている。 さらに、男性が中古車だったこの車を購入し平成20年8月1日に移転登録(所有者の変更)した際と、それ以前に当時の所有者によって札幌ナンバーに変更された際の手続きについては、いずれも「その際に虚偽があることが認められていたのであれば、登録が執行されることはなかったため、当時の登録は正しく行われたものと言える」と回答。 男性は「これは、あくまでも当時の変更登録にミスはなく、間違ったナンバーは絶対に付けないという立場での回答。でも実際に間違ったナンバーの私の車があるのだから、ナンバー違いの封印はあり得ないという大前提が崩れている」と憤る。 いつ、どのような状況で封印が取り付けられたか調査したが前後のナンバーが違う原因は不明…とする姿勢に不信感を抱く男性は「記録に残っていない過去のことだから、現在の自分達には無関係というように感じる。原因不明では納得できない。間違いを認めて謝ってほしい」と話している。〈続く〉(公) (オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩)
検証 前後で違うナンバーの車 (完) 2019/07/27掲載(北見市/社会・本誌連載) 正規ナンバー取り付け解決 / 7月23日、北見運輸支局から男性に電話があった。男性の元に出向いて車検証に記載された札幌「す」のナンバープレートを後ろ側に取り付け封印を施したいとの申し出だった。男性は「落ち度があると認めた上での話なら受ける」と返答。これを受け札幌の北海道運輸局が、これまでの経緯や謝罪、今後の対応策を記した文書を作成。男性の納得を得たことから、北見運輸支局の支局長らが留辺蘂町にある男性の車の保管場所まで出向き、後ろ側の誤った「さ」のナンバーから正しい「す」へと付け替え封印を施した。前後でナンバーが異なる“あり得ない状況”の発覚から約1カ月。問題はようやく解決をみた。 道運輸局が謝罪と今後の対応策示し 北見運輸支局の職員が男性訪ね封印施す 各支局へ封印、車検時の確認徹底周知へ / 北見運輸支局が持参したのは、道運輸局自動車技術安全部管理課名義の「ナンバー取り付けのお願い」という文書だ。 これによると、6月28日の車検時に男性の車の前後のナンバーが異なっていた件について「通常では考えられない誤った状態にあることが確認されました。このことにつきまして、関係する札幌および北見運輸支局において、いつ、どのような状況で取り付けられたのか調査を行いましたが、保存されている書類からは、申し訳ございませんが原因の特定には至りませんでした」と説明している。 その後の対応については「この間、初期対応の悪さにより不愉快な思いをさせましたこと、および対応策のご提案ができなかったことにつきまして、改めておわび申し上げます。なにより、お車の使用ができず、ご不便な状況が続くことは本意ではございません」とあり「つきましては、誤った状態を解消するため、車検証に記載の正しいナンバーを取り付けさせていただきたく、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます」と理解を求めている。 また「今後、同様の事例が発生することのないよう、危機意識を新たにし、道内各運輸支局を始めとする関係者に対し、封印時の確認の徹底を周知する所存でございます」と結んでいる。 男性は「自分も公務員だったので分かるが、過去に組織内で発生したミスを、直接関わりのない現職が謝らなければならないという状況は存在する。今までの対応は本当にお粗末としか言いようがない。私と同じような思いをする人が出ないよう、今後はしっかりやってもらいたい」と語る。 前後で違うナンバーの車が存在していたことも問題だが、過去数回の車検時に4桁の数字を重視するあまり、ひらがなの違いを見落としていたのだとしたら、検査場での確認方法にも問題があるだろう。道運輸局は「車検の際には、ひらがなも含め車検証と前後ナンバーが一致しているかどうかの確認をより一層きちんと行うように周知したい」と話している。 7月26日、後ろ側の「さ」のナンバープレートが、封印を破壊し取り外された。すぐに正しい「す」のナンバーが取り付けられ、真新しい封印が施された。前後のナンバーが揃ったことで、同日のうちに車検証が届けられ、男性はようやく車に乗れるようになった。 男性の車から取り外した後ろ側の「さ」のナンバーについて、北見運輸支局は「抹消登録の際の裁断跡などがないか、調査したい」としている。(公) ※結果が届きしだい、番外編をお送りします。 (オホーツクのフリーペーパーの経済の伝書鳩)
検証 前後で違うナンバーの車 番外編 2019/08/27掲載(北見市/社会・本誌連載) ナンバー鑑定「不正なし」 / 前後でナンバーが違う車が存在していた問題で、7月に車の持ち主である北見市留辺蘂の男性を訪ね封印のある後ろ側に正しいナンバーを取り付けた北見運輸支局は、車検証に記載されていないひらがな「さ」のナンバープレートを一時回収し、関係機関を通じて鑑定を依頼していた。その結果をこのほど、男性に報告した。 さび酷く、ボルト外しに苦戦 車検時の見落としは不明のまま / 車検証に記載されていない「さ」のナンバーを男性の車から外したのは7月26日。北見運輸支局長らが車検証に記載の正しい「す」のナンバープレートを持参し男性を訪ねた。後ろ側のナンバーを外すため封印を破壊したところ、現れたボルトは酷くさびており、ドライバーも六角レンチも使えない状況だった。 「これは3、4年でどうにかなる(さびる)ような状態じゃないでしょ?」という男性の声に、支局長らも同意するほど。そこで男性の車を預かっていた整備業者の手を借りることになった。ボルトを外すため試行錯誤するも外れず、ついにボルトの頭がねじ切れた。ドリルを使って古いねじを取り除き、ねじ山を切り直し、小一時間かかってようやく正しいナンバープレートに交換できた経緯がある。 取り外した「さ」のナンバーについて北見運輸支局は「裁断跡などがないか、調査したい」とし、関係機関の北海道陸運協会に依頼。札幌にあるナンバープレートを製作する会社の社長が鑑定したところ、ナンバーは同社が製作したもので間違いなく、偽造や変造の痕跡がない、ということが明らかになった。 鑑定結果とともに、再使用防止のために穴が開けられた「さ」のナンバープレートは、当初から希望していた通り男性の手に戻った。男性が「(ボルトが)これだけさびていたのだから、最初(以前の所有者が札幌ナンバーに変えた平成14年)からこのナンバーが付いていたんじゃないか」と質問すると支局長は「想像の域を脱しないが、その可能性がある。私達もそう考えている」と認めた。しかし、2年前の車検時に見落としがあったかどうかについては「分からない」と言い男性を怒らせた。 男性は「北見運輸支局から受けた報告は、あくまで調査の結果ナンバーに不正はなかったということだけ。前回の車検時の見逃しも認めず、その対応にはやはり納得がいかない」と憤る。また「何よりも前後で異なるナンバーが付いた車に乗り、事故も違反もなく過ごしてきたことを考えると本当に恐ろしい。少なくとも前回の車検から2年もの間、私が車両運送法違反者だったことをどう思っているのか、その責任はどう取るつもりなのか。裁判も考えている」と話している。(公) (オホーツクのフリーペーパー経済の伝書鳩)
日本のナンバープレート(にほんのナンバープレート)では、日本における自動車用ナンバープレートについて記載する。日本での自動車用ナンバープレートの正式名称は車両の区分によって異なり、自動車登録番号標(じどうしゃとうろくばんごうひょう)または車両番号標(しゃりょうばんごうひょう)、標識(ひょうしき)とされている。 (日本のナンバープレート – Wikipedia)
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