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日加タイムス（e-nikka）のメールニュース。（2015年1月8日配信

日加タイムス（e-nikka）のメールニュース。（2015年1月8日配信

2015年01月09日(金) 6:07
カテゴリ: Facebook, Twitter, e-nikka, お知らせ, カナダ, トロント, ハワイ, 北海道人, 国際, 日本, 日本映画, 観光, 音楽
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日加タイムス（e-nikka）のメールニュース。（2015年1月8日配信）
Mail News of the Canada-Japan Times (e-nikka). (January 8, 2015 delivery)

今週のe-nikkaから
2015年（平成27年）1月8日号

日加タイムス e-nikka
編集長・色本信夫

東京・中央区の築地場内市場で行われる冷凍マグロの競り（せり）風景。築地市場は来年（2016年）11月、江東区の豊洲新市場に移転する計画である（2014年10月撮影 Photo by Goh Iromoto）
【「日本紀行」をご覧ください】

買い物客でごった返す築地の場外市場。写真は店頭に試食サンプルを並べお客の呼び込みをしている佃煮屋（2014年10月、撮影・色本信夫）

カナダの画家集団「グループ・オブ・セブン」の先駆けとなった画家トム・トムソン。トムソンは1917年、創造期の絶頂にあった39歳のとき、アルゴンキン州立公園で水死体となって発見された
【「カナダ事件簿」（ウィルソン夏子・記）をご欄ください】

モントリオールの旧市街にあるルネッサンス様式の古典建築モチーフをデザインに散りばめた飾り（撮影・小柳美千世）ココモントリオール誌より
【「タウン散策・モントリオール」をご覧ください】

【視点】

米キューバ国交正常化交渉開始へ・・・カナダへの影響は？

先月（12月）、アメリカのオバマ大統領は、隣国キューバと国交正常化に向けた交渉を開始すると発表した。このニュースに接し、「ついにその時がきたか」と感慨にふけっている人は少なくないであろう。
アメリカは、社会主義を唱えるフィデル・カストロによるキューバ革命（1959年）の後、1961年以来、現在にいたるまで半世紀以上もの長い間、キューバと外交関係が断絶しているのだから、世界中の人がこのニュースに大きな関心を持つのも無理はない。
当時、折からの米ソ冷戦を背景に、1962年、ソ連が米国と約150キロしか離れていない、目と鼻の先のキューバに核ミサイルの発射基地を建設しようとした。あわや米本土は核兵器が撃ち込まれて火の海か、第三次世界大戦ぼっ発かとだれもが真剣に心配した。ケネディ大統領とフルシチョフ第一書記（いずれも当時の米ソ首脳）が丁々発止を繰り返した結果、「キューバ危機」は収まり、みんなほっと胸をなで下ろしたものだ。
こんな世界史のひとこまの舞台となったキューバを一目見てみたいという気持ちもあって、筆者は、17年前の1997年12月から98年１月にかけてこの国を訪れた。カナダはアメリカと違って、キューバとは友好的な関係にあり、カナダからの旅行者は「Bienvenidos」（ビエンベニドス＝歓迎）なのだ。だが、出発前に友人から「トイレットペーパーを持参しなさい」とか、「Tシャツやボールペンをたくさん持って行って、あげるといいよ」などのアドバイスを受け、ちょっぴり不安を感じたことを覚えている。「私はお米と炊飯器をかついで行きました」と言う知人もいたほどだ。
訪ねたキューバは興味に満ちたものだった。首都ハバナの旧市街などは、スペイン統治時代の化石のような街並み、道路を走る車はアル・カポネの映画に出てくるような超クラシック。およそ近代的という言葉が当てはまらない光景だった。買い物の際、クレジットカードは「アメリカンエクスプレス」は使えないのだが、支払うお金はUSドルという矛盾も感じた。
人民はすべて平等という理念のもと社会主義政策を推し進めるキューバでは、教育、医療などを無償で受けられるメリットを国民は享受しているようだ。しかし、カナダからいきなりこの国に入った者にはそれがよく伝わってこない。ただ、街角で会った人々はサルサなどの演奏に合わせて歌い、踊り、陽気で楽しそうに見えた。
ホテルで就寝前にテレビを見ると、数少ないチャンネルで、フィデル・カストロ首相が演説をしていた。スペイン語がよく理解出来ないのでうとうと眠ってしまったが、夜中に目が覚めると、彼はまだ熱弁をふるっていた。
米キューバ両国が国交正常化を果たしたあかつきには、キューバに自由主義の風がなびくようになり、物資も豊富に巡り国民の生活が向上するものと予想される。しかし、アメリカに亡命したキューバ難民たちの間で「人権を無視する今のキューバの政権とは絶対に妥協するな」といった強硬な意見もある。
さて、キューバとアメリカが国交を正常化した場合、カナダにどのような影響があるのだろうか。カナダ人の外交史研究家、ロバート・ライト氏によると、国交が始まると、アメリカの資本、物資、人材などが大量にキューバに流入することになる。たとえば、キューバのシガー（葉巻）、ラム酒、ビーチ（海岸）など商取引や観光ビジネスがアメリカとシェアするようになり、カナダにとってはアメリカとの「競争」を強いられることになるであろうと分析する。
キューバの海岸リゾート地のひとつ Varadero（バラデロ）はカナダ人観光客の人気スポットだが、アメリカ人がどっと訪れるようになると、ホテル、レストランなどが値上げされる可能性が大きく、物価高になる前に行っておこうというカナダ人が増えるのではないかと、ライト氏は推測する。
実際に国交正常化はいつ実現するのか、明確ではないが、その方向に向けて進み始めたことは確かだ。オバマ政権の今後の動きに注目したい。

【編集部より】アメリカとキューバの国交正常化交渉の動きに関して、あなたのご意見、感想をお寄せください。送り先は、iromoto＠nikkatimes.ca

それでは、今年も「e-nikka」をご愛読ください。

＜今週のトピックス＞

【日本紀行】
水産物の取り扱い世界一、活気あふれる築地市場
問題も多く移転決定、2016年「豊洲新市場」開場へ

【カナダ事件簿】
トム・トムソンの謎の死（前編）
「グループ・オブ・セブン」の先駆け画家

【タウン散策】
今日は、回り道して帰ろう！
ルネッサンス様式が波及した建築物並ぶ
モントリオール旧市街

【今週のおすすめ本】
永久保存版高倉健（サンデー毎日増刊）
毎日新聞社
2014年12月10日
1,000円

＜読者ひろば＞

「JSS歳末助け合い」プログラムご報告
皆様のご協力に深く感謝いたします

【訃報】
トロントの新移住者
立石和子さん死去、73歳

田中登志枝・元トロント日本語学校校長、死去
葬儀は１月17日（土）午後、マウントプレザント墓地

＜コミュニティー・ニュース＞

第33回オンタリオ州日本語弁論大会
２月28日（土）午後、トロント大学で開催

＜カナダニュースダイジェスト＞

エドモントン惨劇、家族ら８人殺しはDV・窃盗・ギャンブル狂の男

金正恩氏暗殺コメディー映画「The Interview」トロントで上映開始

＜おでかけガイド＞

【冬の味覚めぐり】
トロント「ウインターリシャス」
１月30日～２月12日、レストラン200店参加

【ブライダル】
ウエディングショー２月８日（日）
ミシサウガ・コンベンションセンター

【ウクレレコンサート】
ウクレレの革命児、ジェイク・シマブクロ再来演
３月４日（水）午後８時マーカムシアター　

【こども祭り】
屋内子供フェスティバル
２月14日－16日、ハミルトン Warplane Museum

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