Home
Facebook
日加タイムス e-nikkaからのメールニュース。（2014年11月20日の配信）

日加タイムス e-nikkaからのメールニュース。（2014年11月20日の配信）

2014年11月21日(金) 3:14
カテゴリ: Facebook, Twitter, e-nikka, お知らせ, カナダ, クリスマス, トロント, リトアニア, 北海道人, 国際, 日本, 日本映画, 観光, 音楽
この記事へのコメントはまだありません。

写真：リトアニアにある「Chiune Sugihara memorial」（杉原千畝が好きだったベートーヴェンのピアノ・ソナタ「月光」がモチーフ）

日加タイムス e-nikkaからのメールニュース。（2014年11月20日の配信）
E-mail news from Canada and Japan Times e-nikka. (Delivery of November 20, 2014)

今週のe-nikkaから
2014年（平成26年）11月20日号

日加タイムス e-nikka
編集長・色本信夫

1945年８月６日、広島駅で原爆投下に遭い、市電を降りて間一髪で命が助かった大堀ジョーさん（83歳＝トロント在住）
【「来年70周年広島ルポ・大堀ジョーさんの被爆体験談もとに現地を訪ねる」をご覧ください】

原爆投下の当日、大堀ジョーさんが乗っていたのと類似の型の市電。今でも現役で広島市内を走っている広電の旧式車両である（2014年10月28日、撮影・色本信夫）

オークビルの日本レストラン「舞２」で開かれたオークビル新病院建設基金募金のための第３回チャリティーディナー会場で「舞」経営者の青木基明、千紗さん夫妻とオークビル病院基金コミュニティー募金担当主任のミッシェル・カービーさん(左)。この日の収益２万5000ドルは病院基金に寄付された（11月13日）
【「コミュニティーニュース」をご覧ください】

モントリオール初の猫カフェ「Chat L’Heureux シャルルー」の愛猫たちと仲むつまじいオーナー、クレマン・マーティさん（撮影・Nico Fujita / Coco Montreal 誌）
【「食べある記・モントリオール編」をご覧ください】

トルコの観光地カッパドキアの中で最も高地にある村ウチヒサール。岩をくり抜いた住居がたくさんあって、つい最近まで人々が住んでいたとは驚きである（Photo by Richard Severin ／リポート・松井祐実）
【「世界の街角から」をご覧ください】

【視点】

「6000人の命のビザ」発給した杉原千畝氏の人道的行為を再考する

杉原千畝（すぎはら・ちうね）氏

11月22日（土）夜、トロント日系文化会館（JCCC）で第６回「桜ガラ」が開催される。今年は、第二次世界大戦中、リトアニア国カウナスの日本領事館に駐在していた外交官としてナチスの迫害から逃れるユダヤ人6000人に日本へのビザを発給した故・杉原千畝（すぎはら・ちうね）氏に「桜アワード」を贈る。同時に、戦後、カナダで日系人を助け支援したユダヤ人コミュニティーに「桜アワード」を贈ることになっている。
杉原千畝氏に関しては、のちに本やテレビドラマなどで取り上げられ、大きな話題を呼んだ。カナダでは、今から21年前の1993年11月、トロントで全カナダ日系人協会（NAJC）とカナダ・ユダヤ人協会（CJC）の共催によりディナーパーティー「杉原千畝氏感謝の夕べ」が盛大に開催された。あのときは新移住者関係者もボランティアで協力した。
杉原氏はすでに1986年７月31日、86歳で亡くなっており、トロントでの「感謝の夕べ」には、日本から幸子夫人と長男・弘樹氏が特別ゲストとして招かれた。
会場には、多くのユダヤ系人が集まり、幸子夫人にお礼の言葉を述べている光景が見られた。中には、リトアニアで杉原氏が発給した手書きのビザ（Transit Visa）を持参、古く変色したビザを手に涙ながらに幸子夫人に語りかけている老人もいた。その幸子夫人は2008年10月８日、94歳で他界した。
第二次世界大戦ぼっ発後、欧州の国々にいたユダヤ人たちがナチスの迫害に遭い、国外に脱出を企てていた。その中でポーランド系ユダヤ人としてドイツで暮らしていた人たちがソ連経由で日本に渡り、日本を通過して中国やアメリカに逃れる計画を立てていた。それには、どうしても日本のビザが必要であった。
当時、日本は日独伊三国同盟を結んでいて、ドイツとは同盟関係にあった。そこで、日本の外交官がドイツに不利益になる行為は規則違反であり、当然、許されない。だが、領事館の周囲をぐるりと取り囲んで日本へのビザを懇願するユダヤ人避難民たちの目を見た杉原氏はいたたまれなくなったのであろう。日本の本国からはこれらユダヤ人へのビザ発給を許可することはなかったが、杉原氏は独自の判断でビザを出した。その数、6000人といわれる。
このビザは「6000人の命のビザ」と呼ばれ、杉原氏の人道的な行為を称賛する声は広がった。1985年、イスラエルは杉原千畝氏に「諸国民の中の正義の人」賞を授与した。これを受けて、1992 年、杉原氏の出身地、岐阜県加茂郡八百津町は「人道の丘公園」を開園して氏をたたえた。人道の丘公園は世界平和をテーマに、ナチスから逃亡して来たユダヤ人を救うためにビザ発給を行った当時のカウナス領事館における杉原氏の仕事ぶりを再現した杉原千畝記念館、160本のパイプから成るパイプオルガンをイメージした平和を奏でるモニュメント、「命のビザ」モニュメントなどが備わったユニークな公園である。
「杉原千畝氏感謝の夕べ」で名誉ホストとして壇上に立った日系人女性判事のマリカ・オマツ氏は、500名の出席者を前に次のようなスピーチを行った。
「私たちは祖先の国が日本であることを誇りに思っていましたが、第二次世界大戦中の日本の帝国主義がした行為を恥ずかしく感じていたことも事実です。杉原千畝は、この誇りを取り戻してくれました。そして、ユダヤ系コミュニティーは日系リドレス（戦時補償）運動を支援してくれました。私たちはこのことにも深く感謝しています」（日系ボイス新聞1993年12月号より）
さて、第６回「桜ガラ」ではどのようなスピーチが聞かれるのであろうか。

それでは、今週も「e-nikka」をご愛読ください。

＜今週のトピックス＞

【来年70周年広島ルポ】
「原爆投下の直前、市電を降りて命が助かった！」
トロント大堀ジョーさんの被爆体験談もとに現地を訪ねる

【相続法の基礎知識（オンタリオ州編）】
〈その２〉ないと困る委任状

【世界の街角から】
トルコ12日間周遊ツアー（２）
世界遺産「ハトゥシャシュ」と「カッパドキア」

【食べある記・モントリオール編】
猫との触れ合いを楽しめる飲食店
モントリオール初の猫カフェ
Chat L’Heureux シャルルー

【今週のおすすめ本】
わたくしが旅から学んだこと
兼高かおる・著
小学館
514円

＜読者ひろば＞

ＪＳＳ第15回ホリデードライブ
歳末助け合い運動にご協力ください

アンチエイジング料理講習会
11月28日（金）和（Nagomi）にて

＜コミュニティー・ニュース＞

「舞」レストラン第３回チャリティーディナー
２万5000ドルをオークビル新病院基金に寄贈

カナダ巡回日本映画祭（トロント）
12月７日・８日・９日、ブローアシネマ映画館

2014年度バンクーバー総領事館管轄
ＪＥＴプログラム帰国者の歓迎会

１月1日（元日）JCCCで新年会開催
おせち料理・ドアプライズ・エンターテイメント

＜カナダニュースダイジェスト＞

警察が捜索打ち切り、イエローナイフで行方不明の日本人女性

＜お店掲示板＞

お歳暮＆クリスマスギフト、日本向け宅配
シーボーンの紅鮭尾頭付き（一本物）

フジイゴルフ「プリ・クリスマスセール」
ヤマハ・ドライバー 30％ OFF

バラエティーに富んだ「おせち料理」承ります
お一人様＄55、一力レストラン

＜おでかけガイド＞

【100周年】
お城のムードで
カサロマのクリスマス・イベント

【自然博物館】
コートライトセンターのクリスマス
12月5日～6日、12日～13日、19日～20日

【大みそか】
ニューイヤーズイブ花火大会＆カウントダウン
12月31日、トロント市庁舎前広場

「今週のe-nikkaから」バックナンバーはこちらから