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「ロシアのウクライナ軍事介入について」（e-nikka から）

「ロシアのウクライナ軍事介入について」（e-nikka から）

2014年03月07日(金) 15:53
カテゴリ: Facebook, Twitter, e-nikka, お知らせ, アフリカ, ウクライナ, カナダ, ケニア, トロント, ロシア, 北海道人, 北米, 国際, 地震, 日本, 日本映画, 映画, 東欧, 津波, 観光
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トロントから、
e-nikkaメールニュースが配信されました。
日本と世界各地の皆様へご案内いたします。

日加タイムス e-nikkaのメールニュース。（2014年3月6日の配信）

今週のe-nikkaから
2014年（平成26年）3月6日号

日加タイムス e-nikka
編集長・色本信夫

トロントの絵本作家／画家、飛鳥童（あすか・わらべ）さんがケニア取材旅行での体験から描いた作品「キリンとマサイ少年」（1991年）
【「アートエッセー・わらべの楽苦画記」をご覧ください】

第２回トークイベント「talk×GENTEN」にゲストスピーカーとして出演したアダム・ワックスマンさん（左）と中村ゆきさん（２月26日、国際交流基金トロント日本文化センター）
【「今週のトピックス・パネルディスカッション」をご覧ください】

トロント日系文化会館「春祭り」でひな壇とともに2,406個の「吊るし雛」が飾られ来観者に感動を与えた（撮影：３月２日）
【「今週のトピックス・雛の会からの寄稿」をご覧ください】

ROM（ロイヤルオンタリオ博物館）で３月８日（土）から開催される中国・北京「紫禁城（故宮）展」（The Forbidden City）のメディアプレビューでスピーチするキャサリン・ウィン・オンタリオ州首相（３月５日、ROMにて）
【編集部より】紫禁城展の写真集は３月13日号に掲載します　www.rom.on.ca

【視点】

ロシアのウクライナ軍事介入はエスカレートするのか？

ソチ冬季オリンピック大会は懸念されていたテロ事件も起こらず、平穏のうちに終了して、ほっとしていたら、「ロシアのソチからわずか500キロのウクライナで大変なことが持ち上がった。ウクライナ南部のクリミア半島にロシアが軍事介入して、ウクライナ軍とにらみ合い、一触即発の事態となったのだ。パラリンピックは無事開催できるのだろうか？　
３月７日（金）から16日（日）までソチで開かれる予定のパラリンピックは、この不穏な状況下で、ウクライナが参加を取りやめた。いつロシアとの戦争がぼっ発するかもしれないという時に、無理からぬ話だろう。「平和の祭典」を謳（うた）うオリンピックが、開幕直前にこのような問題に直面するとは、各国の選手のみならず関係者、五輪ファンは大いに失望しているにちがいない。
とかく隣国と国境を接する国々は、侵略、戦争、併合、占領などの歴史を繰り返す例が多い。東欧を含む欧州大陸も例外ではない。今回問題のウクライナは、旧ソ連時代の1954年にロシア領からウクライナ領に編入された。その際、ウクライナに住んでいたロシア系人が多数、そのままウクライナに残留することになった。だから、ウクライナには、西欧よりもモスクワのほうに思いを寄せる住民が多い。特にクリミア半島にはロシア系住民が、今も過半数を占めているという。
そんな折も折、ウクライナでは親ロシア派のヤヌコビッチ大統領が、親ＥU（欧州連合）派の国民の抗議運動の高まりのすえ、大統領を解任されてロシアに「亡命」、ロシアはウクライナ在住のロシア人保護の名目で軍事行動の挙に出たわけだ。
ロシアのプーチン大統領にしてみれば、今まで兄弟国とまで言っていたウクライナが西欧側についてしまうのは、どうしても許せないのであろう。しかし、欧米側は、クリミア半島を隣国のロシアが軍事力で掌握しつつあることについて「信じがたい侵略行為」と批判。「このままだと、今年６月のソチ・サミット（主要国首脳会議）は開けないし、ロシアをG８から追放することになろう」と強硬姿勢を崩さない。
気に入らない国に軍隊を派遣して自国に従わせるやり方は、ハンガリー動乱（1956年）やプラハの春（1968年＝チェコスロバキアの民主化運動）を想起させる。それが、この21世紀に再び起きた。とても容認できるものではない。
ウクライナ危機に関するカナダの反応はどうだろう。ハーパー首相は３月１日、「ロシア駐在のカナダ大使を一時的に本国に引き揚げさせる」と言明した。これに対して、かつてロシアやＥUに駐在、国連大使を務めた経歴のあるカナダのベテラン外交官ジェレミー・キンズマン氏は「ハーパー首相の考えは子供じみている。こんなやり方で事態は決して好転しない。ただちにカナダの大使をモスクワに復帰させるべきだ」と批判している。
日本の出方は？　日本政府はG７各国と歩調を合わせロシアを非難する声明を発表した。しかし安倍晋三首相は批判を抑えているという。安倍首相は北方領土問題解決をめざし、一昨年12月に第二次安倍内閣が発足して以来、プーチン大統領との首脳会談を５回も重ねてきている。今年の秋にはプーチン氏が日本を訪問する予定だ。安倍氏は北方領土問題という大切な課題を前にプーチン氏との信頼関係を傷つけたくないとみられる。
外交とは、一筋縄ではいかない複雑なものだと痛感する。

【編集部より】ロシアのウクライナ軍事介入について、あなたはどう思いますか？　ご意見をお寄せください。宛て先は、iromoto＠nikkatimes.ca

それでは、今週も「e-nikka」をお楽しみください。

＜今週のトピックス＞

【アート・エッセー】
わらべの楽苦画記（らくがき）
絵本作家／画家・飛鳥童の人生航路
第26回アフリカ取材・動物絵本出版編

【カナダ事件簿】
カナダで最初に成功した航空機ハイジャック〈後編〉
犯人はキューバ・アフリカを巡り事件30年後にNYで逮捕

【パネルディスカッション】
より活発な発言で熱気あふれた
第２回トークイベント「talk×GENTEN」
ゲスト＝中村ゆきさん、Adam Waxman さん

【寄稿】
トロント日系文化会館に寄贈の
「吊るし雛」完成にあたって

【短歌】
モントリオール楓美（ふうび）
２０１4年3月

【今週のおすすめ本】
不変
上原浩治
小学館

＜コミュニティー・ニュース＞

中村ゆき監督の東日本大震災ドキュメンタリー映画
「Never Forget, Never Give Up」
３月11日（火）６時、オタワの日本大使館で上映

市川團十郎（九代目）展、トーク＆DVDショー
４月30日まで、交流基金トロント

「語りの会」で民話・童話を楽しもう！
３月29日（土）３時―５時、交流基金

JCCC映画鑑賞会
３月27日（木）渡辺謙主演「許されざる者」

カナダ聖公会ウェストミンスター教区
初の女性主教の按手式、荘厳に行われる

「花」をテーマにＪＣＣＣ春祭り
寒さのなか「春」を感じ取る

JCCC「桜ガラ」11月22日（土）に開催
ユダヤ人に「命のビザ」発行した杉原千畝氏たたえる

＜カナダニュースダイジェスト＞

閉鎖発表のケチャップ製造業「HEINZ」社を投資会社が買収

＜おでかけガイド＞

熱帯魚見学で寒さを忘れよう！
トロント「Ripley’s Aquarium」

ディズニー・キャラクター氷上ショー
３月12日～16日、ロジャースセンター

コートライトセンター・メープルシロップ祭り
４月６日（日）まで毎日オープン！

ウエストフィールド・ヘリテージ村
メープルシロップ祭り

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