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１セント硬貨「ペニー」のさびしい運命（e-nikka編集長色本信夫）

１セント硬貨「ペニー」のさびしい運命（e-nikka編集長色本信夫）

2012年04月06日(金) 7:22
カテゴリ: Twitter, e-nikka, お知らせ, カナダ, トロント, 北米, 国際, 地震, 日本, 観光
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写真： Penny (Canadian coin)

トロント（カナダ）の e-nikka編集長・色本信夫さんから、e-nikkaメールニュース配信 2012年（平成24年）4月5日（木曜日）号が送られてきました。日本の皆様にご案内いたします。

今週のe-nikkaから　2012年（平成24年）4月5日号

サクラ咲く！　４月４日、トロントのクイーンズパーク（オンタリオ州議会議事堂前）にて（撮影：平田誠）

満開の早咲き桜（４月３日、BC州リッチモンド市にて）撮影：妹尾翠

Japan Aid 東北支援チャリティーイベント「ＩＲＯ」で行われたファッションショーの一場面（３月30日トロント）撮影：平田誠

トロントの絵本作家／画家、飛鳥童（あすか・わらべ）さんが中学時代、入院先の香川県の病院で体験したイマジネーション遊びから生まれた作品「カモメの天使たち」（油彩画）

バンクーバーのブリティッシュコロンビア大学で開かれた全カナダ日本語弁論大会の出場者全員と審査員の皆さん（３月31日）

トロント日系社会でボランティアとして貢献した佐々木成喜さんが４月３日亡くなった。79歳（写真は2009年10月、日本を旅行中、瀬戸内海で撮影したものです）

１セント硬貨「ペニー」のさびしい運命
カナダのコインの中で、クオーター（25セント）とか、ルーニー（１ドル）、トゥーニー（２ドル）はひんぱんに使われているが、ペニー（１セント）はあまり人気がないようだ。道端にペニーが落ちていても、わざわざ拾う人は少ないだろう。それほど利用価値が下がってしまったのか。
実際、引き出しの隅に１セント硬貨が転がっていても、それをかき集めて買い物の足しにしようなどという考えは及ばない。自動販売機や駐車のパーキングメーターでも１セントが使えるところは見当たらない。「かつては大切に扱ってくれていたのに、人間様って冷たいねえ」とペニーは嘆いているかも知れない。
そんなボヤキを知ってか知らずか、連邦政府は、このほど、１セント硬貨の鋳造を今年秋から中止する方針であることを明らかにした。硬貨の鋳造はマニトバ州ウイニペッグにある造幣局で行われているのだが、ジム・フラハティー連邦財務相によると、現在、銅製の１セント硬貨を１枚作るのに1.6セントの経費がかかっているという。完全な「赤字経営」である。
作れば赤字になり、おまけに国民から大切に扱ってもらえない。そんなペニーにとっては、まさに踏んだり蹴ったりにちがいない。フラハティー大臣は「ペニーの鋳造を停止すると、年間1,100万ドルの経費が節約できる」と語る。
スーパーマーケットや小売店などでは、つり銭用のペニーがまだまだ必要であることも事実だ。だが、政府の計画が実施されれば、世の中、ペニーはどんどん減り続けることになる。不便な商売も出てくるだろう。その対策の一案として、将来、お店でキャッシュ払いのお客におつりを出すペニーがない場合、ニッケル（５セント）に近い金額で精算するというアイデアが出された。たとえば、コーヒー代が＄1.06だとすると、お客に請求する金額は＄1.05に、あるいはお勘定が＄1.14の場合、＄1.15を請求するといった具合だ。ただし、これは現金で購入する場合の話であって、デビットカード、クレジットカード、あるいはチェック（小切手）で支払う場合は、従来どおり、額面どおりの取り引きとなる。
ペニー鋳造停止でペニーが姿を消したあと、次はニッケル（５セント）をターゲットにするという動きが連邦議員の間で出ているとか。時代は変わっている。

お花見の時期、早まりそうです！
今週号に、バンクーバーとトロントの満開の桜の写真を載せました。暖冬だったせいか、いつもの年よりぐっと早く開花。この分でいくと、トロントのハイパークの桜はもうすぐかも知れません。お花見の計画を立てている方、桜情報にご注意ください。
【編集部より】あなたの地方の桜の写真をお寄せください。カナダ以外の国からでも歓迎します。撮影した場所と日付をお忘れなく。

それでは、今週も「e-nikka」をご愛読ください。（編集長　色本信夫）

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